LOVE ライブの模様 Photo by Makoto Hirose LOVE ライブの模様 Photo by Makoto Hirose

今年3月にデビュー10周年を迎えたシンガーソングライターのLOVEが、久しぶりのバンド編成によるワンマンライブ『LOVE Live 2017 'Pearl' TOUR』を4月25日に下北沢GARDENにて開催。メンバーは、御供信弘(B)、佐治宣英(Dr)、大坂孝之介(Key)、弓木英梨乃(G)の4人。“粒ぞろい光沢のフルバンドの巻”というサブタイトルにぴったりの技巧派のミュージシャンが揃った。

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この日のライブは、約2年ぶりとなるニューアルバム『Pearl』のリリースツアー。新作の1曲目を飾る『Drive』でライブはスタートし、緩やかに流れるメロディに観客は笑顔で体を揺らす。そのまま、『The Better』『OK To Be Happy』と新作からハッピーなナンバーが続き、心地よい雰囲気で幕を開けた。新作には、デビュー10周年の節目にふさわしい楽曲も収録。LOVEが活動の中で大切にしている今年6回目を迎えた主催イベントのタイトルナンバー『今日ここにいるという事』や、イベントをおこなうきっかけとなった福島県相馬市の女の子の成人祝いに、自らの姿も重ねて書いたという『はたちのころ』などを披露。ライブの人気ナンバー『君は僕のセンユウ』や『オドレイ』などももちろん演奏。このメンバーでしか再現できないであろうスケール感の大きいドラマティックなアレンジに観客は大興奮。『Let Your Love Sing!』で魅せたアドリブ合戦は見ごたえ十分で拍手喝采となった。

また、LOVEが「10年の中で一番の贅沢」と語ったカスタムギター“フォーチュン・レディ”で、アリシア・キーズとジョン・メイヤーがニューヨーク・タイムズスクエアで披露した『If I Ain't Got You』の即興カヴァーも披露。ひとりでアリシアの歌とジョンのギターソロを演奏し、観客を盛り上げた。

ライブ終盤に「日々の生活の中で“すり減っている”と感じている方もいらっしゃると思います。でもそれは、“積み重なっている”んだそうです」とアルバムタイトル『Pearl』にかけたメッセージを贈ると、山あり谷ありの人生を鼓舞するナンバー『One More Day』を力強く歌い上げた。アンコールでは、新曲『Stay Gold』をアコースティック・ギターで弾き語り。曲に入る前には、観客への感謝をアドリブで歌にして届けた。ラストは、再びメンバーを迎え入れ、『LOVE CONNECTION』を演奏。1stアルバムに収録されている『My Name Is LOVE』をマッシュアップし、決意も新たに次の一歩を踏み出した。

LOVEは7月30日(日)に代官山LOOPにて、毎年恒例の真夏のライブイベント「360度ライブ」を開催。同公演のチケットの一般発売に先がけてオフィシャル先行を実施中。受付は、5月15日(月)午後11時59分まで。

取材・文:門 宏