コーディネートは重心のとり方もポイントに

――ストレートタイプはふわふわしたシフォンやモヘア、レースなどが苦手ということですが、自分のタイプでは似合わないとされているアイテムや、ファッションを取り入れる際のコツや注意点はありますか?

 小島:ストレートさんにふわふわが似合わない理由は、身体の質感が筋肉の張りだから、ふわふわ素材が「そぐわない」ことと、骨格的に上半身が着太りしやすいことが原因です。

極端に言うと、男性がレースのブラウスってそぐわないみたいなことですね。

でも私たちは女性ですから()、上手に取り入れれば良いわけです。

その場合は、一部使いにするといいですよ。

全身シフォンじゃなく袖だけシフォンとか、見ごろはレースだけど袖はフラットな素材とか。

そうすれば「そぐわない」感じを出さずに、ちょっと可愛さをプラスすることができます。

ほかのタイプの方も、似合わないとされるアイテムを着たい場合は、似合わない原因を考えて、そのマイナスを最小限にするようなアイテム選びや着方をされるといいですね。

「色」「素材」「デザイン」「サイズ感」「着方」の5つのうち、個人差はありますが、過半数が似合っていれば、十分着て楽しめる範疇かな?と私は思っています。

 ――コーディネートにおいては重心のとり方がポイントになってきますが、重心をさげるというのは具体的にどういうことでしょうか。

 小島:重心を下げるというのは、文字通り「重さ」を「下に」。

ボリュームを下のほうにやって、下に引っ張る感じです。

たとえば、足元ですと、テーパードクロップドパンツに華奢なミュールだと、足元が「軽い」ので全身の重心は上がり、フルレングスのワイドパンツにプラットフォームのウェッジサンダルなら、足元が「重い」ので重心は下がります。

定番アイテム選びで気をつけたいポイント

 ――本書ではシンプルな定番アイテムのタイプ別に似合うものを紹介されていますが、シンプルな定番アイテムだからこそ特に注意したい着こなしポイントはどこでしょうか?

 小島:素材と着方とサイズ感かな?

素材はあまり着目されないのですが、似合う似合わないにものすごく作用します。

素材はカラダの「質感」に合わせること。

例えば白シャツが似合わないなら、パリッとした(ストレート)、柔らかな(ウェーブ)、ごわっとした(ナチュラル)と、3種類着ると、どれかは似合います。

もうひとつ着方とサイズ感も大切です。

シャツの例で言うと、ストレートはジャストサイズをローライズボトムスに合わせて。

ウェーブはサイズにはこだわりませんが、抜き襟のように、襟の両側も抜けをつける。襟をピシッと立てるのは似合いません。ウエストは前だけでも良いのでインにする。ボトムスはジャストウエストで。

ナチュラルなら、オーバーサイズをローライズと合わせる。またはウエストはアウトにしてもいいですね。