『幻想奇譚 白蛇伝(げんそうきたん はくじゃでん)』 撮影:中川實穗 『幻想奇譚 白蛇伝(げんそうきたん はくじゃでん)』 撮影:中川實穗

『幻想奇譚 白蛇伝(げんそうきたん はくじゃでん)』が5月25日(木)に開幕。前日に公開ゲネプロと囲み取材が行われ、取材には山下聖菜、伊勢大貴、椎名鯛造、兼崎健太郎、秋 夢乃、Kimeru、伊阪達也、反橋宗一郎、横井寛典、鷲尾修斗、秋沢健太朗、齋藤健心が登壇した。

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「白蛇伝」は、中国で「西遊記」「水滸伝」「三国志」に並ぶ四大民話のひとつで、妖(あやかし)と人間の許されない恋が描かれている。脚本・演出は菅野臣太朗。

ゲネプロ前の囲み取材では、自身の役どころについて白蛇の化身・白娘(パイニャン)を演じる山下は「妖なんですけど、他の妖とは違って人間に愛がある。それをまっすぐ貫いていく強さが魅力的な役です。唯一、二面性があるキャラクターなのでその部分にも注目してもらえたら」とコメント。心やさしい薬売りの青年・許仙(キョセン)役の伊勢は「(亡き)両親から聞いていた歌が大好きな青年です。歌を通してやさしさを表現していけたらと思っています。いろんな人と関わる中で見せる表情にも注目してほしいです」、青魚の化身・少青(シャオチン)役の椎名は「少青は白娘のことがすごく好きだけど面と向かって言ったことはない、幼馴染みたいなイメージの役です。突然ライバルが出現して色々複雑だけど、こういう愛もいいなと思っていただければ」とそれぞれ話す。

作品については、僧侶・法海(ほうかい)役の兼崎が「『白蛇伝』は中国の作品で、立ち回りも中国ならではの動きがあります。僕自身も中国武術が大好きなので楽しみながらやっています」、女狐の化身・胡媚娘(フーメーニャン)役の秋が「終盤、胡媚娘が白娘と対決するシーンでは、人間と妖、どっちが正義だかわからなくなる。そこも(『白蛇伝』に込められた)メッセージなのでぜひ観ていただきたいです」と紹介した。

殺陣や歌など見どころの多い本作。特に中国武術を取り入れたアクションは迫力満点で、中国武術世界一の実力を持つ横井らが繰り出す殺陣にぜひ注目して。また、身軽なキャストが揃っているため、さり気ない場面でも身体能力が生かされた動きが散りばめられているのも楽しい。ほかにも、白娘が白蛇に変身する際の演出や、山下と伊勢が恋する気持ちを乗せたかわいらしい歌唱シーンも印象的だった。

舞台セットの美しさや、細部まで手の込んだ衣裳にも目を奪われる作品。ぜひ劇場で確認して!公演は5月30日(火)まで東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて。当日引換券は公演前日まで発売。

取材・文:中川實穗

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