東大に進学するような子どもを持つママといえば、ママ自身が高学歴だったり、教育ママで塾や家庭での学習をしっかりと見てあげる時間を作ってあげていたり……そんなイメージを持っていませんか?

自分は働いているし、時間も学歴もない、だから子どもを良い大学に進学させてあげられないかも、なんてすでに諦めてしまっているママも多いかもしれません。

しかし、そんな普通のママでも子どもを”東大脳”に育てられる可能性は十分に持っているのです。

今回は、『東大脳は12歳までに育てる!』の著者、谷あゆみさんにインタビュー。

実は谷さんも、自分自身で東大に行くと決め、親や塾の力を借りずに現役合格した息子さんを育て上げた”普通のママ”の1人。

子どもを”東大脳”に導く、親の言葉がけや心構えをお聞きしました。

”東大脳”作りに言葉がけが重要な理由は?

--まず、谷さんの考える”東大脳”とは、ズバリどのようなものなのでしょうか?

谷あゆみさん(以下、谷)「私の考える”東大脳”を持った子というのは、『東大に行ける頭脳を持った子』ではなく、『夢、目標を自ら掲げ、自ら学び、自ら努力する脳』であると考えています。

小学校のころまでにしっかりと子どもに自信をつけて、自己肯定感を育んでおけば、自然と子どもの”東大脳”は出来上がると感じていますね。」

--谷さんは、子どもを”東大脳”に育てるにおいて、特に小学校期の親からの言葉がけが大事、と著書の中でおっしゃっていますが、それはなぜなのでしょうか?

谷「親が子どもにかける言葉ってものすごく大事なんですよ。

親が子どもに対してかける言葉によって、子どもの潜在意識の中に自分自身のイメージが作り上げられてしまうからです。

そして、その潜在意識というのはだいたい12〜13歳頃までに出来上がってしまうんですね。

潜在意識って悪い方に働いてしまうと怖いもので、自分の潜在意識の中にあるイメージ通りに振舞ってしまうようになります。

例えば、親が『あなたってダメね』『なんでこんなこともできないの?』といつも言葉がけしていると、その子は『自分はダメな子なんだ』と潜在意識の中で思ってしまい、努力しても無駄と考えて努力できない子どもになってしまいます。

もちろんそれは、高校や大学の受験で志望校を選ぶとき、実際に受験に挑む際にも影響してきます。」

--なるほど……潜在意識を作るという観点から、特に小学校を卒業する12歳くらいまでの声がけが重要になってくるのですね。

谷「そうですね。あと、その時期の言葉がけが重要、と私が言うのにはもう一つ理由があって……。

小学校くらいになると、子どもがより集団行動の中で生活することになるため、親が他の子と比べてしまって、できないところや悪いところを見つけてしまいやすくなる傾向にあるんです。

そうなるとおのずと、マイナス方向の言葉がけが多くなってしまいますよね。

なので、あえて注意喚起する、という意味でこのように言っているという側面もあります。」