主演の有村架純を始め、生き生きとした女優陣の活躍が目を引く「ひよっこ」。だが、主人公のみね子を取り巻く男優陣も、決して女優たちに劣らない魅力的な顔ぶれがそろっている。その中から今回は、竹内涼真、竜星涼、磯村勇斗の3人に注目してみた。
3人の共通点は、いずれも「仮面ライダー」、「スーパー戦隊」OBであること。若手俳優の登竜門である両シリーズのOBからは、これまでも綾野剛、福士蒼汰、松坂桃李、菅田将暉らが朝ドラ出演を経てブレークした。今や「ライダー」、「戦隊」を経ての朝ドラ出演は、若手俳優がブレークするための最有力ルートと言ってもいいだろう。
とはいえ、一口にライダー、戦隊OBと言っても、彼らはそれぞれ個性的な経歴を持っている。
第10週から、みね子が暮らすアパートの住人、大学生の島谷純一郎役で登場したのが竹内涼真。「仮面ライダードライブ」(14~15)の主演に抜てきされた彼が芸能界入りしたきっかけは、2013年に女性ファッション誌主催のオーディションでグランプリを受賞したこと。現在も『帝一の國』、『ラストコップ THE MOVIE』などの出演作が公開中だ。
185センチの長身を誇る竹内は、芸能界に入る前はサッカー一筋に打ち込み、Jリーグ、東京ヴェルディの下部組織ヴェルディユースにも参加した実力の持ち主。スポーツマンらしい爽やかさが持ち味の竹内が、これからどんな活躍を見せるのか、注目だ。
一足先に登場し、行方不明になったみね子の父・実(沢村一樹)の捜索に協力する警察官・綿引正義を演じたのが竜星涼。「獣電戦隊キョウリュウジャー」(13~14)のキョウリュウレッド=桐生ダイゴ役で注目を集めた彼は、スカウトをきっかけに芸能界入り。こちらも183センチの長身に加え、趣味がサッカーとバスケットボール、特技が走り高跳び(公式プロフィールより)というスポーツマンだ。
「小さな巨人」(17/TBS系)でも若手刑事を好演しており、温かく誠実そうな雰囲気は好青年という言葉がぴったり。当サイトのインタビューでは、「警察官以外の役をそろそろ…」とも語っているが、同じく刑事役を演じた映画『22年目の告白-私が殺人犯です-』(全国公開中)では、正反対のドスの利いた演技を披露しており、その意欲的な姿勢は評価できる。家の事情で茨城に帰ってしまった綿引だが、再登場を期待したい。
一方、2人とは少々異なる道を歩んできたのが、みね子の新しい職場となった洋食屋“すずふり亭”の見習いコック、前田秀俊(愛称“ヒデ”)役の磯村勇斗だ。「仮面ライダーゴースト」(15~16)で、3人目のライダー、ネクロムに変身するアランを演じて注目を集めた磯村は、子どものころから芸能界に憧れ、地元・沼津で自ら劇団を探して芝居を学んだという積極派。しかも、演劇に打ち込むために大学を中退、アルバイトで食いつないだという苦労人だ。
先輩コックたちの下で働くヒデ役が似合うのも、そんな過去があるからだろう。劇中で披露する鮮やかな包丁さばきは、撮影前に指導を受けたというが、アルバイトでの調理の経験も役立っているようだ。
「仮面ライダー」、「スーパー戦隊」を経て朝ドラ出演という若手俳優にとって理想的なキャリアを歩む3人。今後の物語にどう関わるかばかりでなく、その後も見すえて、彼らの活躍を見守っていきたい。(井上健一)
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