左:山岡信貴(映画監督)、右:片桐仁(芸人・俳優・彫刻家)

【第4夜】『縄文にハマる人々』山岡信貴(映画監督)×片桐仁(芸人・俳優・彫刻家)

第4夜は、初長編の『PICKLED PUNK』がPFFアワード1993で審査員特別賞に輝き、昨年発表した『トゥレップ~「海獣の子供」を探して~』も反響を呼んだ山岡信貴監督が登場。

いまも静かなブームが続く“縄文時代”をテーマに作り上げた異色ドキュメンタリー『縄文にハマる人々』を上映する。

アフタートークのゲストは、ぴあアプリでアートに関するエッセイも連載中の片桐仁。

俳優や声優としても多彩に活躍している片桐は、彫刻家としての顔も持ち、縄文好きとしても知られている。縄文にハマってしまったふたりの対談に、終わりはあるのか?

迷宮のような縄文ワールドの旅へ! 縄文にハマった片桐仁とのトークはどこまで飛躍する!?

平成の終わりを前に密かなブームが起きたのが“縄文”。

2018年に東京国立博物館の特別展として開催された特別展『縄文-1万年の美の鼓動』は、35万人を超える人々が押し寄せたという。“土偶女子”なる土偶にハマる女性の総称も生まれた。

『死なない子供、荒川修作』『トゥレップ~「海獣の子供」を探して~』などユニークなドキュメンタリー作品を発表している山岡監督の『縄文にハマる人々』は、このなぜかいま多くの人の心を惹きつけてやまない“縄文”の謎に迫る。

『縄文にハマる人々』 2018Ⓒrtapikcar,Inc. 茅野市尖石縄文考古館蔵

おそらく教科書などで、誰もが一度は目にしていて、縄文時代についてなんとなくイメージはできる。でも、いざ、縄文土器や土偶に何か知っているかと問われたら、ほぼ誰もが答えられないのではないだろうか?

実は、山岡監督もそんな縄文に縁も興味もなかったひとりだ。

しかし、Facebookにたまたま土偶のフォトを載せたところ、縄文好きの弁護士から連絡が入ったのが運の尽き(?)。そこから、実は謎だらけでほとんどのことが解明できていない、まるで迷宮のような縄文ワールドの旅へ出ることになる。

果てしなき縄文探究の旅と言える5年の取材で、まわったのは全国100カ所にも及ぶ縄文関連の場所。そこで、数千という数の土器土偶と向き合い続けた。

並行して、縄文を研究するさまざまな識者をインタビュー。この識者たちの縄文愛がまた熱い!

縄文人の生活を知りたいあまり、竪穴式住居で数年暮らした人物などが登場し、その話は、考古学に収まらず、社会、政治、宗教、環境、人類、宇宙にまで及び、独自の“縄文”の解釈が明かされる。

その先に、“縄文”の謎の答えを導き出せるのか? もうこれは観てもらうしかない。

そして上映後のトークは、思わぬ形で縄文に出会ってしまった山岡監督と、俳優、彫刻家として才能を発揮する片桐仁。

実は、縄文時代を高く評価した芸術家、岡本太郎を尊敬する片桐もまた縄文をこよなく愛する。縄文にハマったボーダレスな表現者ふたりの語りは、縄文を逸脱して、どこまで飛躍するのか? 興味は尽きない。

【第4夜】7月7日(火) 21:00~
上映:山岡信貴監督作品『縄文にハマる人々』
トーク:山岡信貴(映画監督)×片桐仁(芸人・俳優・彫刻家)