裏表にディスプレイを備える変わり種、KONKAの有機ELテレビ「OLED55V90DU」

上海で開催されるCES ASIAは、グローバルブランドに加え、中国企業の出展が多いことが一つの特徴だ。今年も数多くの中国地場企業の出展で賑わった。例えば、8Kテレビ。当たり前のように随所に出品されていた。 深センのKONKAは、98インチの「8KTV T90」を展示。さらに裏表にディスプレイを備える変わり種の有機ELテレビ「OLED55V90DU」も展示していた。また8Kとしてはとても薄型の65型テレビ「65ZHQ3R」を出展した「Changhong」も、来場者の人気を集めていた。

1月にラスベガスで開催された「CES 2017」では、音声認識プラットフォーム「Alexa」対応製品があふれていたが、上海ではようやくスマートスピーカーが登場し始めている状況。杭州に本社を構えるRokidは、インテリジェントホームを実現するスマートスピーカー「Pebble・月石」を出展していた。クラウドのAIと接続しながら、音声認識によって、音楽をかけたり、テレビなど家電製品をコントロールしたり、ニュースを読み上げたりなど、多彩な機能を備える。

ロボティクス関連製品も数多く出品されていた。合肥市に本社を構えるOVOは、ゴミを捨てようとすると近寄ってきてゴミを受け取る「スマートゴミ箱」を出展。クラウドファンディングで昨年から話題を集めていた上海のCOWAROBOTが発売したスマートスーツケース「R1」のデモには、人だかりができていた。「R1」は、腕時計型のコントロールユニットを付けている持ち主を自走して追いかけてくる。ちょっとした傾斜はものともせず、障害物も避けて動く。

VR・AR関連では、360°カメラが本格的な実用段階に入ってきた印象だ。杭州のdetuは、ライブ4Kストリーミングなどにも対応する360°カメラ「F4」を出展。最大で6Kの映像を記録することができ、細かい部分の監視・記録用途などにも利用できる。

ARグラス関連では、HiSceneが「HiAR Glasses」の量産モデルを発表。デモンストレーションを行った。Wi-Fi接続によって、遠隔地のタブレット端末などと映像付きで通信することも可能で、AR機器の新たな用途も提案している。

水中ドローンも複数展示されていた。今年日本に進出した北京・Powervision Robotの「PowerRay」のほか、深センに本社を置くQYseaが「FIFISH」を出展して。いずれの製品もケーブルでコントローラーと接続して使う。

水中には電波が届かないため、まだ無線で操作できる水中ドローンはない。潜水艦の通信などで利用している長波という周波数帯を使えば通信可能になるが、一般に巨大なアンテナと電波を高出力で発信する必要がある。しかしデジタル技術を活用すれば、ブレイクスルーも期待できそうだ。

最後に少し変わった「ブース」を紹介しよう。台湾のDAZZEONだ。一番目立つ場所に、水につかった飛行用のドローンが置かれている。防水ドローンの展示かと近づいてみると、基盤がむき出しになっており、とても防水仕様の製品とは思えない。詳細を聞いてみると、電機製品を防水にする「液体」のデモだった。防水なので、いくら水がかかっても問題なく動くというデモだ。

ナノテクを応用し、家電製品を浸して乾かすだけで防水になるという夢のような液体がミソ。工場などで、1.7nmのシリコン化合物ナノ粒子を使って超ナノ疎水性コーティングを施すことで、さまざまな家電製品が防水になるという。実際は家庭でできるようなレベルではないようだが、とても夢のある素材だと感じた。(BCN・道越一郎)

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