ブラッド・ピット主演の最新作『World War Z』が、今年末から来年夏に北米公開が延期になった。作品の出来が問題のようで、映画をめぐって、ピットとマーク・フォースター監督の関係が相当険悪になってきているようだ。

ピットはこの映画でプロデューサーも兼任。ベストセラー小説にもとづくこのゾンビ映画は、ピットが情熱をかけている作品。撮影は昨年夏に始まり、すでに終了しているが、映画の出来は満足のいくものではなく、現在、新しい脚本家を雇い入れて、脚本の書き直しをさせている状態。新しい脚本にもとづいて、3週間ほどの追加撮影が予定されているという。

映画の出来をめぐって、ピットとフォースターは、最近では口もきかない状態になっているようで、何か伝えることがある時は、間に人を介して伝えているらしい。このような状態になった今、再撮影をフォースター自身が監督するのか、あるいはピットが別の監督を連れてくるのかも微妙になっているとのこと。もともとフォースターを監督に推したのはピットだっただけに、皮肉な展開に。

ピットの次回作は、今年のカンヌ映画祭で上映されたアンドリュー・ドミニク監督の『Killing Them Softly』。そして、スティーブ・マックイーン監督、マイケル・ファスベンダー主演の『Twelve Years a Slave』に出演する。

文:猿渡由紀