井上正大

28日(土)よりBS朝日にて放送開始の異色ミステリー・ドラマ『青空の卵』で阿久津愼太郎(D2)とダブル主演を務める若手実力派の井上正大が、主人公のひきこもり探偵・鳥井と同級生・坂木は「男にとって理想的な友人関係」と評価するとともに、離れていても心で意識し合っている男同士の友情ドラマは「広く共感を集めると思う」と熱く語った。

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“ひきこもり探偵シリーズ”として人気の“覆面作家”坂木司のデビュー作の初ドラマ化で、天才的な観察眼の自称“ひきこもり”プログラマー・鳥井真一(阿久津)と、彼を“理想の友人”と慕い、家の外に連れ出そうと奮闘する同い年の会社員・坂木司(井上)が、さまざまな事件の謎に挑み、他人と関わることで成長する姿を描く。語り部も務める井上は、「鳥井と坂木は親友で、お互いに必要な存在。相手がいなくなれば死ぬような(笑)。持ちつ持たれつの信頼で結ばれています」と両者の関係を説明。「そのふたりの間に事件という風が吹きます。さまざまな経験を経て成長して、関係性も変化する。その過程も見逃せないですね」とミステリーに加え、友情が試される展開も注目だという。

友情が軸のミステリーであるため、井上演じる坂木が、ひきこもりで完全受け身の鳥井に“事件へどう興味を抱かせるか” が毎回のポイントだ。「坂木は鳥井の推理能力を知っているので、彼が興味を抱きそうな身近で起こった謎を投げかけますが、それもコミュニケーションが苦手な友を想ってのこと」とミステリーへの誘いが男の友情にあることを解説。しかも、回を重ねるごとに鳥井と坂木の間に変化が起こると言い、「実は鳥井自身も他人とコミュニケーションを取りたいと思っていて、坂木も助けたい。でも、鳥井が徐々に社交的になっていくにつれて、坂木は“自分は鳥井の何?”と思い始めるんです。“いなくてもいいのでは?”とも思ってしまうんですね」と、心が近すぎるがゆえの葛藤も描かれるという。

「ボーイズ・ラブじゃないんですけどね(笑)」と鳥井と坂木の微妙な関係を補足するが、「僕にも幼稚園からの親友がいるので、気持ちはよく分かるんですよ」と“理想の友人”関係に理解を示す井上。「友情って、エネルギーですよね。相手が頑張っていれば自分も頑張れて、いいライバルとして負けたくないとも思う。僕自身、とても共感できる要素が多かったので、大切な親友のことを思い出す作品になったと思います」と熱い友情劇に自信をみせた。ミステリーと友情劇が巧みにブレンドされた、ニュータイプの推理ドラマ『青空の卵』。さまざまな事件を解決した鳥井と坂木が、最終的にどういう関係になっていくかにも注目だ。

ドラマインソムニア『青空の卵』

取材・文・写真:鴇田 崇