カシオ計算機は、同社初の法人向けタブレット端末「Paper Writer V-N500-WJ」「Paper Writer V-N500-J」「V-T500-WJ」「V-T500-J」の4機種を9月に発売する。価格はオープン。

「SMART and TOUGH」をコンセプトに、ハンディターミナルなど法人向けモバイル機器で培ってきた設計技術や省電力技術を駆使。既存のタブレット端末の常識にとらわれない斬新な発想で開発した。OSにはAndroid 4.0を採用し、CPUはOMAP4460(クロック周波数1.5GHz)デュアルコアプロセッサを搭載している。

耐衝撃フレーム構造を採用するとともに、衝撃吸収性能にすぐれたエラストマー樹脂製のプロテクションをコーナー部に備えるなどの強化策によって、落下強度1.0mを実現。IP54相当のJIS防沫形に準拠し、氷点下(-20°C)の動作にも対応している。

バッテリには大容量リチウムポリマー充電池を採用。徹底した省電力設計を行うことによって、「Paper Writer V-N500-WJ」「V-T500-WJ」は約12時間、「Paper Writer V-N500-J」「V-T500-J」は約10時間の連続動作を実現した。充電池はパック式なのでユーザーが交換を行うことができ、交換時は副電池によって状態を保持する。また、別売の充電器は非接触充電方式で、クレードルに置くだけで充電できる。

本体には、マルチフィンガータッチとペン入力に対応したLEDバックライト搭載の10.1型液晶、500万画素のインカメラ(前面)とアウトカメラ(背面・LEDライト付き)、RFIDタグにも対応するNFCリーダーライターを搭載。また、NTTドコモのLTEサービス「Xi(クロッシィ)」対応モデルも用意している。

このほか、IEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LAN、Bluetooth 4.0+EDR/LEに対応し、SDHC/SDカードスロットとmicroSDHC/microSDカードスロットの二つのメモリカードスロットを備える。また、電子カタログ配信サービス「Book in Cloud」に対応する。

「Paper Writer V-N500-WJ」と「Paper Writer V-N500-J」は、紙に手書きした議事録や報告書、商談メモなどの文書を、本体前面のインカメラで撮影することでデジタル化する「文書リーダ」機能を備える。撮影方法は、ブックカバー型ケースの対面に用紙をセットして、ケースを閉じる際に自動的に撮影を行う「ページ閉じショット」と、ケースをスタンドにして本体を横置きにして、用紙を手前に置いてページをめくるたびに自動で撮影する「ページめくりショット」の2種類を用意する。撮影データは歪みを自動補正し、スケジューラと連動したイメージデータとして保存する。

手書き文書は、取込み時に日時とスケジューラの要件から検索用のタグを自動生成。目的の文書をすばやく見つけることができる。また、手書きのマークを検出し、マーク別に分類して表示する機能を備えている。

さらに、名刺の文字を認識して、会社名や部署名、氏名、メールアドレス、所在地、電話番号などの項目をアドレス帳に自動的に登録する「名刺リーダ」を搭載する。

両機種とも、サイズは幅270.0×高さ30.0×奥行き220.0mmで、重さは約1.3kg。実勢価格は、「Xi」搭載モデルの「Paper Writer V-N500-WJ」が23万円前後、スタンダードモデルの「Paper Writer V-N500-J」が20万円前後の見込み。

「V-T500-WJ」と「V-T500-J」は、片手で縦横両方向に携帯できるハンドベルト、肩掛けでも使えるネックストラップ、スタンドとしても使用できる両面カバーを用意し、さまざまなビジネス現場での運用に柔軟に対応する。

両機種とも、サイズは幅269.0×高さ14.4×奥行き190.0mmで、重さは約780g。実勢価格は、「Xi」搭載モデルの「V-T500-WJ」が13万円前後、スタンダードモデルの「V-T500-J」が10万円前後の見込み。