小笠原満男(鹿島アントラーズ) (C)J.LEAGUE 小笠原満男(鹿島アントラーズ) (C)J.LEAGUE

スペインの古豪がその実力を如何なく発揮した。7月17日、『StubHub ワールドマッチ2017』でセビージャFCが公式戦13試合負けなし『明治安田生命J1リーグ』1位のセレッソ大阪に3-1と完勝を収めたのだ。とにかくボールを握って、機を見れば即シュートを放つ。ウィサム・ベンエデルが42分にミドルシュートのこぼれ球を詰め先制すると、55分には冷静にPKを決めた。後半から途中出場したブラジル代表MFガンソもチャンスメイクを連発。試合終了間際には、クラブ史上最高額で加入したコロンビア代表FWルイス・ムリエルがDF山下達也との競り合いから足を伸ばし、とどめの一発を決めた。技術だけではなく、オフェンスにディフェンスで足が伸びてくる、Jリーグと異なるワールドクラスの間合いをまざまざと見せ付けたのだ

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試合後、ユン・ジョンファン監督は「セビージャの選手はコンディションはそこまでいいとは思わなかったが、ボールを持った時、持っていない時の質が高かった。選手全員の連動性も良かったし、攻守の切り替えもすごく速かった。通用したと言えるところはあまりなかった。試合は勝つことが一番楽しいことなので、今日は僕自身あまり楽しくなかった」と脱帽した。

1試合を戦い、来日9日目となる7月22日(土)には、セビージャのコンディションはさら良くなっていることだろう。『明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017』で迎え撃つ鹿島アントラーズとしては望むところだ。

鹿島は大岩剛新監督就任以来、公式戦7勝1分と快進撃を続ける。『明治安田J1』も2位まで順位を上げてきた。システムにとらわれず、大胆に選手を入れ替えながら、連戦を戦っている。コンディションが整わなくても、ベストメンバーが組めなくても、相手に主導権を握られても、勝負どころを決して逃さない。鹿島は常勝軍団の強さを取り戻しつつあるのだ。

『FIFA クラブワールドカップ 2016』の躍進が忘れられない。鹿島は過密日程をものともせずオークランド・シティ(ニュージーランド)、マメロディ・サンダウンズ(南アフリカ)、アトレティコ・ナシオナル(コロンビア)を撃破し、決勝でもレアル・マドリード(スペイン)を延長戦まで追い詰めたのだった。数々の修羅場を潜り抜けてきた鹿島の『明治安田JリーグWC2017』参戦は、まさに真打登場と言っていいだろう。

『明治安田JリーグWC2017』鹿島×セビージャは7月22日(土)・茨城県立カシマサッカースタジアムにてキックオフ。チケット発売中。

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