「中食」製造でも生産自動化が課題に

年配層や単身世帯の増加、女性の社会進出などライフスタイルの変化によって、レストランでの外食と自宅で料理する内食(うちしょく)の間にある中食(なかしょく)がブームだ。いわゆる、コンビニやスーパーなどで調理された惣菜などを買って、そのまま自宅で温めて食べるスタイルだ。

一方で、家電量販店などの小売業を中心に人手不足は深刻な状況にあり、中食ブームを支えるにも、惣菜工場での人手の確保が難しくなっている。パナソニック スマートファクトリーソリューションズ(PSFS)と、コンビニ向け惣菜製造工場での自動化ロボットシステムを手掛けるスキューズは7月24日、食品加工や外食産業、製造小売業などで課題の人手不足の軽減を目的に、生産工程自動化技術とロボティクス技術で業務提携を行うことで合意した。

PSFS は、生産ライン全体を一括で管理・制御するスマートファクトリー関連技術や無線通信技術のRFIDなどを使った設備のモノづくりに定評がある。スキューズは、惣菜製造工場の自動化ロボットシステムの企画・開発、運用、保守で実績と経験を持つという。

両社は今後、中食の惣菜工場だけでなく、流通やロジスティックス、外食などの分野へと提携の範囲を拡大していく。 製造や生産の現場で使われているオートメーション技術が、今後、ますます小売業の接客など、幅広い分野に浸透していくだろう。