『が~まるちょば サイレントコメディー JAPAN TOUR 2012』舞台写真 『が~まるちょば サイレントコメディー JAPAN TOUR 2012』舞台写真

赤と黄色のモヒカン頭とスーツ姿が印象的なサイレントコメディー・デュオ“が~まるちょば”による『が~まるちょば サイレントコメディー JAPAN TOUR 2012』が、8月31日(金)から始まる神奈川公演、11月の東京公演を始め、そのほか全国9か所で上演される。前日の8月30日には公開舞台稽古が行われた。

が~まるちょばは、赤いモヒカン頭のケッチ!と、黄色いモヒカン頭のHIRO-PONによる2人組のユニット。そのパフォーマンスは海外でも高く評価されており、これまで30か国を超える国々のフェスティバルに招待され、その数は200以上にもなる。

第1幕は、“宙に浮くかばん”など、ふたりの代名詞ともいえるパフォーマンスを観られる『が~まるSHOW』と、それぞれがソロで行う2本の短編作品で構成。『が~まるSHOW』では、言葉にならないかけ声やパントマイムを駆使して、コミカルなやりとりを見せてくれる。また、そのやりとりは舞台上だけにとどまらない。客席も、ふたりの声や動きから意味を受け取って、動きに合わせて手拍子をしたり、一緒に歌を歌ったりと、コール&レスポンスを繰り返していくことで、会場全体が大きな盛り上がりに包まれる。ソロに移ると、賑やかだったムードは一変。サイレントコメディーの名の通り、BGMのない静かな舞台の中で、動きだけでストーリーが展開。しっかり笑わせてくれる。

後半の第2幕は長編のストーリーもの。物語は西部劇だ。幼い頃に父を殺され、その仇を討とうと西部をさまよう早撃ちガンマンが謎の美女と出会い、そしてついに仇との一対一の勝負を迎える、という展開。舞台上にはふたりだけしか登場しないが、照明や音響、観ているお客さんも、作品を一緒に作る重要なメンバーだ。さりげないパントマイムのクオリティも高く、笑いとともに驚きもたくさん提供してくれる。

初日を迎えるにあたってふたりは「今回は特に笑ってほしい。長編作品はが~まるちょばの初期衝動がつまった作品。さらにソロもお観せします。いままで観られなかったが~まるちょばを発見してもらいたい」とのコメントを発表。セリフを使わないため、年齢や国籍を問わず、どんな人でも楽しめるのが、が~まるちょばの魅力。世界で認められたふたりのパフォーマンスを生で観れる絶好のチャンスだ。

9月2日(日)までKAAT 神奈川芸術劇場 ホールで上演され、宮城、広島、高知、大阪、福岡、新潟、北海道、愛知、静岡をまわった後、11月27日(火)から東京・天王洲 銀河劇場にて上演される。なお、これと並行して、が~まるちょばは、『That’s が~まるSHOW!』と題したステージのツアーも開催中。

取材・文:大林計隆