ブロードウェイで主役を飾った米倉涼子の『CHICAGO』凱旋公演が開幕

2012.8.31 12:57配信
ミュージカル『CHICAGO』会見より(左からアムラ=フェイ・ライト、米倉涼子、トニー・ヤズベック) ミュージカル『CHICAGO』会見より(左からアムラ=フェイ・ライト、米倉涼子、トニー・ヤズベック)

アメリカ・ニューヨークにおいて16年以上のロングランを続ける大ヒットミュージカル『CHICAGO』が、8月30日、東京・赤坂ACTシアターにて開幕した。公演前には、出演者の米倉涼子、アムラ=フェイ・ライト、トニー・ヤズベックの3人が囲み取材に応じた。

ミュージカル『CHICAGO』チケット情報

舞台は1920年代後期のシカゴ。ナイトクラブのダンサーであるロキシー(米倉)は、愛人を殺した罪で投獄されることに。そこで待ち受けていたのは、自らの罪を正当化しようとする女囚人たち。中でも夫と妹を殺害したヴェルマ・ケリー(ライト)は、マスコミによって囚人とは思えぬスター的立場にあった。そんなヴェルマの弁護士を務めるのが、敏腕で知られるビリー・フリン(ヤズベック)。ヴェルマに負けじとビリーを雇ったロキシーは、彼の力を借り、世間の注目を集めるようになる。

日本国内においては、米倉を主演に、2008年、2010年と日本語版が上演されてきた『CHICAGO』。今年7月には、米倉が単身ブロードウェイへ。アジア系女優として初めてロキシー役に挑んだ。そして本作は、米倉の凱旋公演とも言える全編英語版での上演。アメリカ版カンパニーのキャストにまったく引けを取らない、米倉の歌、ダンス、英語力に、劇場を埋め尽くした観客たちは終始魅了されていた。

舞台を縁取るように作られた額縁のセット。まるでこの物語が、すべて虚飾で彩られた作り物であるかのよう。だがその毒、嘘、欺瞞こそ、『CHICAGO』の世界。ロキシーとヴェルマは自らの虚栄心のために、ビリーは自らの名声と金のために、それらを駆使する。だがそれらに翻弄されるのも彼女らであり、その姿は最高にコメディである。そして本作を一流のエンターテインメントへと昇華させているのが、「ALL THAT JAZZ」や「RAZZLE DAZZLE」といった珠玉のミュージカルナンバー。さらには黒一色のスタイリッシュな衣裳に身を包んだ、俳優たちのダンスとパフォーマンス。シンプルゆえに難易度の高い作品だけに、ブロードウェイの底力を見せつけられた気がした。

囲み取材で米倉は、「やり切った感というよりは、自分の未熟さの方が大きい」と明かす。しかし共演者のライト、ヤズベックのふたりから聞かれたのは、「涼子のロキシーは素晴らしい」という絶賛の声。すると米倉は、「皆さんに引っ張ってもらっている感じです。そういった意味ではすごくいい影響を与えてくれているので、やっていてとても楽しい」と笑顔をこぼす。本場の舞台に立ち、さらなる飛躍を遂げた米倉。その確かな成果を、ステージ上の米倉に見た。

公演は9月16日(日)まで東京・赤坂ACTシアターにて上演。チケットは発売中。

取材・文:野上瑠美子

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