小林悠(川崎フロンターレ) (C)J.LEAGUE 小林悠(川崎フロンターレ) (C)J.LEAGUE

今週に入って『多摩川クラシコ』を取り巻く状況がにわかに騒がしくなってきた。7月31日に行われた『2017JリーグYBCルヴァンカップ』ノックアウトステージ組み合わせオープンドローでは、FC東京×川崎フロンターレが決定。抽選に参加した大島僚太が「今週末FC東京戦があるので、この試合に勝てれば勢いが出る。前回の(3月18日の)リーグ戦で負けているので、その借りも返せるようにしたい」と意気込みを語れば、中島翔哉も「フロンターレは素晴らしい相手なので面白いゲーム見せられたらと思う。2試合とも厳しい試合になると思うが、楽しんでゲームをできれば」と抱負を語った。8月5日(土)に行われる『多摩川クラシコ』は、8月30日(水)・9月3日(日)の『ルヴァンカップ』準々決勝を占う試金石の様相を呈してきた。

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また、8月2日には、石川直宏が今季限りでの現役引退を発表。36歳、ミスター東京とも言えるアタッカーの決断に、燃えないチームメイトではない。

さて、『多摩川クラシコ』である。チーム状況は10勝5分4敗・勝点35の4位・川崎Fに対し、FC東京は7勝5分7敗・勝点26の11位に甘んじている。ここ5試合の結果を見ても、川崎Fは3勝1分1敗、FC東京は2分3敗である。

ただ、川崎Fも万全とは言えない。3連勝で臨んだ前節は5連勝のジュビロ磐田に2-5で屈した。豪雨の中、ボールを握りながらも、中央をしっかりと固められ、カウンターの餌食となったのだ。今季は自慢の攻撃力だけではなく、この試合前まで18試合で17失点とディフェンスが向上していただけに今一度カウンター対策を確認したいところ。直近5試合で小林悠が5得点、阿部浩之が3得点とアタッカー陣が好調だけになおさらだ。

FC東京にも明るい材料はある。FW大久保嘉人の4試合ぶりの戦線復帰が濃厚だ。思えば、前回の『多摩川クラシコ』も戦前は川崎F有利と言われていた。3月18日の第4節を前にFC東京は2勝1敗ながら、第3節のガンバ大阪戦では0-3の完敗。連動したアタックを見せられず、攻撃面の課題は山積だった。片や川崎Fは2勝1分、小林と中村憲剛が2ゴールずつと結果・内容とも上々のスタートと言えた。だが、ふたを開けてみれば、FC東京が3-0の完勝。新戦力ピーター・ウタカとともに、大久保が古巣相手に今季初ゴールをマークしたのだった。

果たして、30回目の『多摩川クラシコ』はどちらが制すのか。過去の対戦成績は川崎Fが13勝7分9敗でリード。『明治安田生命J1リーグ』第20節・川崎F×FC東京は8月5日(土)・等々力陸上競技場にてキックオフ。チケット発売中。