「プレイステーション」のロゴについて説明したSIEJAジャパン・アジアデザインセンター宮副大介クリエイティブディレクター

【LOGOS~企業や製品の顔となるロゴの歴史を追う】 企業や製品の顔となるロゴ。日常的によく目にするが、由来やこだわりはご存じだろうか。そんな疑問を解決する連載企画「LOGOS」。第11回はソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の「プレイステーション」のロゴを取り上げる。

「PlayStation 4」は2017年6月、全世界で累計実売台数6040万台を突破した。今や世界的な人気を誇る家庭用ゲーム機器「プレイステーション」シリーズ。その人気の一因は、初代から続けて使用しているPとSのロゴだ。

ロゴの正式名称は「プレイステーションファミリーマーク」で、SIEでは、「プレイステーション」シリーズの家紋のように扱っている。

マークのデザインや使用規定の決定に携わった、SIEJAジャパン・アジアデザインセンターの宮副大介クリエイティブディレクター(当時コーポレートデザインセンターブランドマネジメント担当)は「社名よりも認知度の高いこのマークには、1994年に登場した『初代プレイステーション』の特徴が詰まっている」と話す。

まず、PとSが重なっているのは、「Play(遊び)」と「Workstation(ワークステーション)」が融合していることを表す。また、奥行きのあるSは、「プレイステーション」が得意とする3DCGの描画性能を表現。立体にも平面にも見えるだまし絵のようなデザインは、ゲームで大切な要素の遊び心を描きだしている。

さらに、ブランドカラーの「プレイステーションブルー」は、エンタテインメントを体験する「空間」を表すために、空や海などの空間を連想させる色を重ね合わせた。

■会社データ

企業名:ソニー・インタラクティブエンタテインメント

所在地:東京都港区港南1丁目7番1号 ソニーシティ

創業:1993年

※『BCN RETAIL REVIEW』2017年8月号から転載