ソフィア国立歌劇場 (c)Victor Victorov

ブルガリアの名門オペラハウス、ソフィア国立歌劇場が、今秋11月に日本公演を開催する。日本が誇るソプラノ歌手、佐藤しのぶが主演を務めるオペラ「トスカ」ほかを上演する。

「ソフィア国立歌劇場 2012年 日本公演」の公演情報

プッチーニ作曲のオペラ「トスカ」は、「歌に生き、恋に生き」、「星は光りぬ」など数々の名アリアに彩られた、イタリア・オペラを代表する傑作。舞台は1800年6月、オーストリア支配下で政情不安に揺れるローマ、歌姫トスカとその恋人の画家カヴァラドッシの愛と悲劇の物語だ。共和主義者アンジェロッティをかくまった罪で捕らわれ、死刑宣言される画家のカヴァラドッシ。恋人である歌姫トスカは、カヴァラドッシの赦免を警視総監のスカルピアに懇願するも、過酷な運命に翻弄されていく。

日本公演に先立ち、今年6月29日にブルガリアで上演された「トスカ」は、ソフィア国立歌劇場の総裁カルターロフによる演出版。主演を務めた佐藤しのぶは、毅然として美しいトスカを迫真の演技で歌い上げ、現地の観客から喝采を浴びた。特に圧巻なのは第2幕。スカルピアの宮殿で、トスカがカヴァラドッシの赦免をスカルピアに乞う場面は、実に劇的でスピーディ。トスカが絶望に打ちひしがれ、神に不条理を訴え、救いを求める「歌に生き、恋に生き」で、複雑な心情が投影された歌唱を披露。満席の会場からはブラボーの喝采が飛び交い、盛大な拍手が贈られた。

ソフィア国立歌劇場は11月3日(土・祝)の川口リリア公演(埼玉県)を皮切りに開催。「トスカ」と、「カヴァレリア・ルスティカーナ」&「ジャンニ・スキッキ」を上演する。チケットは発売中。

■ソフィア国立歌劇場 2012年 日本公演

《マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ/プッチーニ:ジャンニ・スキッキ》

※その他・全国公演あり。