手のひらサイズのボディに35mmフルサイズCMOSセンサを搭載した「DSC-RX1」

ソニーは、9月12日、コンパクトデジタルカメラ「Cyber-shot(サイバーショット)」の最上位機種として、35.8×23.9mmの35mmフルサイズCMOSセンサを搭載した「DSC-RX1」を11月16日に発売すると発表した。価格はオープンで、実勢価格は25万円前後の見込み。

発表会の冒頭、ソニーVPデジタルイメージング事業本部の石塚茂樹本部長は、「コンパクトデジタルカメラ市場は金額ベースで縮小傾向にある。しかし、そのなかで高級コンパクトデジタルカメラ、高倍率コンパクトデジタルカメラは成長している。この成長カテゴリの強化を図る」と事業戦略を説明し、「DSC-RX1」を「サイバーショット」の最上位機種と位置づけるとした。

「DSC-RX1」は、有効約2430万画素の35mmフルサイズ「“Exmor(エクスモア)”CMOSイメージセンサー」を採用。一般的なコンパクトデジタルカメラが採用する1/2.3型(約5.7×4.3mm)の約35倍の受光部面積をもつ。

「35mmフルサイズ“Exmor”」は、ディテールまで忠実に描写し、フルサイズセンサがもつ広ダイナミックレンジと高感度性能がノイズを抑えた高品位な画質を実現する。

本体の小型化、薄型化を実現するために、薄型非球面レンズ「AA(Advanced Aspherical)レンズ」を採用。レンズの繰り出しがないインナーフォーカス方式で、鏡筒の小型化を実現した。鏡筒には「マクロ切り換えリング」を備え、リングを回してマクロモードに切り替えれば、撮像面から最短20cmの近接撮影ができる。ほぼ円形になるよう設計した9枚羽根の絞りを採用し、滑らかで美しいぼけ味を生み出す。解放絞り値はF2.0。焦点距離は、35mmフィルム換算で35mmの単焦点で、常用感度領域はISO100~25600。

画像処理エンジンに「BIONZ」を採用し、フルサイズセンサの大容量情報を高速・高精度に処理する。1回のシャッターレリーズで高速連写した6枚の画像を重ね合わせてノイズを低減する「マルチショットNR」機能を備える。

記録媒体はメモリースティック PRO デュオ/PRO-HG デュオ、SDメモリカード、SDXC/SDHCメモリカード(UHS-1対応)。サイズは幅113.3×高さ65.4×奥行き69.6mmで、バッテリなどを含む重さは約482g。