米マカフィーは、現地時間の9月10日、「インターネット検索で最もリスクの高い有名人2012」を発表した。

ウェブ上でもっともリスクの高いハリウッド俳優やスポーツ選手、ミュージシャン、政治家、デザイナー、コメディアンなどの有名人を調査した「McAfee Most Dangerous Celebrities」にもとづいている。6回目となる2012年は、昨年のハイディ・クルムに代わって、女優のエマ・ワトソンが1位となった。

サイバー犯罪者は、最新の流行を捉え、人気の有名人を使ってユーザーを悪質なサイトに誘導し、パスワードや個人情報を盗み出そうとする。誘導に乗って最新の動画やファイルをダウンロードすれば、コンテンツと共にマルウェアをPCに取り込んでしまう可能性がある。2012年の調査では、検索キーワードに有名人の名前とあわせて「free downloads」や「nude pictures」と追加すると、危険なサイトに接続される可能性が最も高いことが判明した。

調査によれば、「Emma Watson and free downloads」「Emma Watson and nude pictures」「Emma Watson and fakes」「Emma Watson and busted」など、「エマ・ワトソン」関連のキーワードを検索すると、12.6%以上の確率でスパイウェアやアドウェア、スパム、フィッシング、ウイルス、そのほかのマルウェアなどのオンライン脅威が検出されるウェブサイトに接続する。

「McAfee Most Dangerous Celebrities」調査は、「McAfee SiteAdvisor」を使用し、ウェブ上で有名人の名前を検索する際に危険なサイトを割り出し、全体的な危険度を算出している。

1位にランキングされたエマ・ワトソンは、映画『ハリー・ポッター』のハーマイオニー・グレンジャー役で知られるイギリス人女優で、さまざまな映画に出演するほか、ランコムの広告塔としても活躍する。

2位のジェシカ・ビールは、2009年の調査で1位、2011年の調査では4位に入った。2012年は、映画『トータル・リコール』への出演や、婚約者がジャスティン・テンバーレイクであることから注目を浴びている。3位のエヴァ・メンデスは初のランクインで、映画『ワイルド・スピードX2』や『最後の恋のはじめ方』に出演。近年は、ライアン・ゴズリングとの交際報道が話題になった。

4位は子役でミュージシャンや女優セレーナ・ゴメス、5位はアカデミー賞受賞女優のハル・ベリー、6位は2011年調査で15位だった女優のミーガン・フォックス、7位はベリーダンスを踊る歌手・シンガーソングライターのシャキーラ、8位は2010年の調査で1位だった女優のキャメロン・ディアス、9位は女優で、プロデューサーやディレクターとしての一面ももつサルマ・ハエック、10位はコロンビア人女優のソフィア・ベルガラだった。

今回の調査では、ラテン系の女性がトップ10に5人ランキングしており、男性よりも女性を検索キーワードにしたほうがリスクが高いことが明らかになった。また、スーパーモデルがトップ20に3人ランクインしており、危険性が高まっているほか、若い女性アーティストもサイバー犯罪者の誘導手段としてよく使われる。なお、話題性が必ずしも危険性と比例するわけではないことも判明した。