「目指しているのは、仕事旅行のスタンダード化。海外旅行に行くように、仕事旅行に出かけるというような世界を作っていきたい。そうすることで、今はあまり知られていない魅力的な仕事を世の中に伝えたり、閉ざされた世界をオープンにすることで、社会の透明度も増すかもしれません。さまざまな変化が生まれてくるとも思います。そのきっかけになれることを楽しみにしています」(仕事旅行社代表・田中さん)

自分を見つめ直す旅にもなる

「今の仕事があまり好きではないから転職を考えている」といった、マイナスな始まり方でもいい。気になる仕事に挑戦してみよう。そこから見えてくるものは、必ずしもプラスのものばかりとは限らない。「想像していた以上に大変だった」「立ちっぱなしの仕事を体験すると、今の仕事の方が楽だと気付いた」などという感想も出てくるという。

現在の自分の仕事を見直すひとつのきっかけとなる仕事旅行。外側から見ているだけでは知り得ないことが、体験によって見えてくるはずだ。また、大人にとって仕事は、自分と切り離せないもの。自分を映し出す鏡のような存在でもあるからだ。仕事旅行は、仕事という枠を超えて、自分そのものを見つめ直す旅にもなるのかも知れない。

 

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フリー編集者・ライター。岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。