やってもやっても終わらない仕事のひとつが、掃除洗濯、料理と言った身の回りの家事。

生活するうえで欠かせないこととはいえ、負担が大きいのも事実です。

そこで今回は、「キッチン周りの『家事ストレス』を解消する“3つのS”と製品のご紹介」というセミナーが、ライオン株式会社で行われたので参加してきました。“3つのS”とは、どのようなものなのでしょうか?

家事の中でママの負担が大きいものは?

 今回はまず最初に、働く主婦の家事ストレス」実態調査(調査対象:小学校低学年以下の子どもを持つ、週3日以上勤務する主婦全国258名、調査記事:20176月、調査方法:インターネット調査)の結果をもとに、ライオン株式会社リビングケアマイスターの杉本美穂さんが、キッチンストレスの傾向について解説しました。

 それによると掃除、洗濯、買い物など様々な種類の家事がある中で、調理と食器洗いに対して負担と感じている率が高いことが判明。

特に調理に対しては、「とても負担」「どちらかというと負担」の合計が69%にも達していました。

作業内容の中では毎日の献立づくりに対して、特に負担を感じているという結果に。食器洗いについては、洗い物の量の多さのほかに、自分だけが食器洗いをしていること、そして時間がかかっていることがストレスになっているようです。

 またハンバーグづくりを題材に調理にかかる時間を調査した結果では、下ごしらえに半分以上の時間がかかっていることがわかりました。

食器洗いについては、「拭く・しまう」という工程に3割以上も時間がとられているとの結果に。

これらの調査結果から、調理については下ごしらえの工程、食器洗いでは「すすぎ」以降の工程を、整理・効率化させることでキッチン家事のストレス解消につながることが見えてきました。

 では、実際に解消する策はあるのでしょうか。

“3つのS”で家事ストレス解消! 

ライオンが提唱するのは、“3つのS”という解決策。この“S”は、集中する煩雑な作業を「シフト(SHIFT)」=移動、「シンクロ(SYNCHONIZE)」=同時進行、「シェア(SHARE)」=分担・共有することで、家事を効率化させようというものです。具体的にどのようなことをすればよいのでしょうか。

シフト(SHIFT

いつも行っているタスクを別の日時に移動させることで、家事の負担を減らそうというのが「シフト(SHIFT)」。

たとえば、調理をするときに、とても時間がかかる下ごしらえ。毎回料理をつくるたびに作ってることが、忙しい日々の負担に。

家事ストレス解消のためにも、下ごしらえは買い物をしたその日にまとめて行ってしまいましょう。

半調理品の作り置きをしておいたり、自家製カット野菜を冷凍したり。メニューを決めて、自家製献立キットを組み立ててしまうのも手です。

冷凍庫で保存することで、実は「シンクロ(SYNCHRONIZE)」にも。例えばサラダ用のパプリカは冷凍することで野菜の繊維が切れるので、そのまま食べるより食べやすくなるんだそうですよ。

シンクロ(SYNCHRONIZE

同時進行で家事の時間を短縮させる「シンクロ(SYNCHRONIZE)」。

調理の場合は、火を使った調理と一緒に電子レンジを使って煮込み時間などの時短を測ります。

濡らしたクッキングペーパーで食材を包み、レンジでチンをしるという「ぬらくるチン」というテクニックを使うと、レンジで温めても、食材から水分が出てびちゃびちゃ……なんてことにはならず、むしろほっくりおいしく仕上がります。

実際に試食をしたところ、「ぬらくるチン」した野菜をあえただけで、立派なおかずに変身していてびっくり。手抜きとは言われないレベルでした。

また、食器洗いもすすぎと片づけを同時進行することで時短に。

すすぎのときは、水道口の下に食器を置いたり、洗い桶を使うことで時間だけでなく節水にも。洗った食器の置き方を乾きやすい順にしたり、乾きやすい洗剤を選んだりするとも時短に繋がります。