EOS 6D(「EF24-105L IS U」装着時)

キヤノンは、35mmフルサイズのCMOSセンサを搭載したデジタル一眼レフカメラ「EOS 6D」を、12月上旬に発売する。

約35.8×23.9mmの面積をもつ新開発の35mmフルサイズCMOSセンサを搭載。有効画素数は約2020万画素。映像エンジン「DIGIC 5+」との組み合わせによって、広いダイナミックレンジや美しい色再現、豊かな階調性を実現した。

常用ISO感度は最高でISO25600で、暗いシーンでもノイズを抑えた撮影ができる(拡張ISO感度は102400まで対応)。高感度撮影時のノイズを低減する「マルチショットノイズ低減機能」やレンズ色収差補正機能を備える。

ボディのサイズは幅144.5×高さ110.5×奥行き71.2mmで、重さは本体のみで約680g。シャッターユニット、ミラー駆動モーター、CMOSセンサパッケージの小型化などによって、35mmフルサイズのCMOSセンサを搭載したデジタル一眼レフカメラとして世界最軽量を実現。APS-CサイズのCMOSセンサ搭載機「EOS 60D」とほぼ同じ大きさと重さだ。ボディ前後のカバーには、「EOS 5D Mark III」などの上位モデルが採用する堅牢性の高いマグネシウム合金を使用している。

「EOS」シリーズとして、初めて無線LAN機能とGPS機能を本体に内蔵。無線LAN経由で、撮影した画像や動画をスマートフォンやPC、キヤノン製のカメラ、プリンタ、DLNA対応のテレビ、キヤノンが運営するオンラインフォトサービス「CANON iMAGE GATEWAY」などに、直接データを送信できる。

スマートフォン向けには、iOS/Android搭載端末に対応する専用アプリ「EOS Remote」を用意。カメラから送られてきたライブビュー画像を確認しながら、リモート操作で静止画の撮影ができる。また、メモリカードに記録したJPEG画像をスマートフォンに取り込む機能も備える。

GPS機能は、撮影地点の位置情報(緯度、経度、標高、UTC時刻)の記録に対応し、移動経路を一定間隔で記録するGPSロガー機能を備える。付属ソフトの「Map Utility」を使えば、目印の少ない山中などでの撮影地点や移動ルートを、画像とともにPCで確認できる。

モードダイヤル上には、簡単な操作で明るさや背景のボケ味を調整できる「CA(クリエイティブオート)」や、7シーンから選択して最適な撮影が簡単にできる「SCN(スペシャルシーン)」を備える。「SCN」には、「ポートレート」や「風景」をはじめ、逆光時に便利な「HDR(ハイダイナミックレンジ)逆光補正」、手ブレしにくいシャッター速度で4枚連続撮影し、カメラ内で最適な画像を生成する「手持ち夜景」などのモードがある。

AFセンサは11点測距で、中央1点はF5.6光束対応のクロス測距とともに、F2.8光束に対応する。連続撮影は、最高で毎秒4.5コマ。ファインダーには、「EOS 5D Mark II」と同等のガラスペンタプリズムを採用し、視野率は約97%、倍率は約0.71倍、アイポイントは約21mm。背面には3.0インチワイド液晶モニタを搭載する。

レンズマウントは、キヤノンEFマウント。対応メディアは、SDXC/SDHC/SDカードに対応し、UHS-Iカードを利用できる。

ラインアップは、ボディ単体と、ボディとレンズ「EF24-105L IS U」をセットにしたレンズキットの2種類。価格はオープンで、「キヤノンオンラインショップ」での価格は、ボディ単体が19万8000円前後、レンズキットが29万8000円前後の見込み。