フォトキナ会場のケルンメッセには早朝から続々と来場者が集まってきた

【ドイツ・ケルン発】2年に一度開かれる世界最大のカメラ・映像機器の見本市「フォトキナ2012」が、ドイツ・ケルンで現地時間の9月18日に開幕した。会場は、ケルンのシンボルである大聖堂からライン川を隔てたケルンメッセ。41か国から1158の出展者を集め、世界中から18万人の来場者を見込む。今回は、ミラーレス一眼とWi-Fi対応が大きな潮流になっている。

注目を集めていたのは、前日発表されたばかりのパナソニックの「LUMIX GH3」だ。ミラーレス一眼「LUMIX Gシリーズ」のフラッグシップとあって、実機に触れることができるコーナーには人だかりが絶えない。係員に性能を熱心にたずねる人も多かった。

お膝元であるドイツのライカは、「フォトキナ2012」7会場のうち1会場全部を使った熱の入った展示を展開。前日に発表した新しいレンジファインダーデジタルカメラ「LEICA M」が人気を集めていた。「M9」の後継にあたる製品だが、数字がモデル名から消えた。EVF(電子ビューファインダー)に対応し、新たに2400万画素の35mmフルサイズCMOSセンサを搭載する。このほか、同時に発表した廉価版の「LEICA M-E」や、ユニークなモノクローム専用機「LEICA M MONOCHROM」がひときわ異彩を放っていた。

オリンパスブースでは、新コンセプトのコンパクトデジカメ「STYLUS XZ-2」やミラーレス一眼の新モデル「PEN Lite E-PL5」「PEN mini E-PM2」の使用感を多くの人が確かめていた。

ニコンブースは、発表直後のフルサイズデジタル一眼「D600」のコーナーで、ひたすらファインダーをのぞいてフィーリングを確かめている人が多い。同社初のAndroid OS搭載のコンパクトデジカメ「COOLPIX S800c」を熱心にチェックする人の姿もあった。一方、キヤノンブースでは、前日に発表された35mmフルサイズ一眼レフ「EOS 6D」のコーナーが、先に発表されたミラーレス一眼「EOS M」とともに人気コーナーになっていた。

ソニーは、35mmフルサイズのデジタル一眼レフ「α99」や、同じくフルサイズのコンパクトカメラ「Cyber-shot RX1」を展示。日本未発表のEVF内蔵ミラーレス一眼「NEX-6」の展示では、スマートフォンやタブレット端末との連携をアピールしている。カシオは、高速連写で表現の幅を広げる「ハイスピードEXILIM」の最新モデル「EXILIM ZR-1000」がフォトキナ会場でお目見えした。また富士フイルムは、先に日本国外で発表されていたミラーレス一眼「FUJIFILM X-E1」を展示する。

これらのほか、全7会場に最新の製品がずらりと勢ぞろいしたカメラの祭典、フォトキナは、9月23日までの6日間開催される。(道越一郎)