2016年4月に開局したインターネット放送局「Abema TV」の主要3ジャンルの年代ごとの視聴割合(BCN調べ)

2016年4月に開局して1年あまり、今や日本で最も有名なネット放送局にのし上がったのが「Abema TV」だ。ネット放送利用者1000人を対象に実施したアンケートでは、およそ8割が利用しており、YouTubeを超える人気ぶりだ。

無料のCS放送といった感覚で利用でき、定番のニュースやアニメのほか、釣りや麻雀、鉄(鉄道)専門チャンネルなどニッチなチャンネルも展開し、幅広い視聴者の獲得を狙っている。Abema TV視聴者が利用している主なチャンネルで最も利用率が高かったのは、最多5チャンネルを展開するアニメ。全体の4割が利用し、20代では6割以上が利用している。次いで多かったのがニュースで、全体で4割弱、60代に限ると6割を超える視聴者が利用していた。

新しいメディアが認知されるには、きっかけになる番組や事件がある。1993年にニューヨークで起きた世界貿易センター爆破事件直後の模様をライブ中継したことで、CNNは全世界にその存在を知られることになった。2011年3月に発生した福島原発事故で、多くの関連記者会見をそのまま放送したことで、メジャーになったのはニコニコ生放送だ。AbemaTVにも5月に放送し過去最多の1420万視聴を稼いだ「亀田興毅に勝ったら1000万円」、そして7月に放送し史上2位の1242.5万視聴を記録した「第30期竜王戦決勝トーナメント 佐々木勇気五段対藤井聡太四段戦」は大きなきっかけだった。視聴数は今後うなぎのぼりに増加しそうだ。(BCN チーフエグゼクティブアナリスト 道越一郎)

※『BCN RETAIL REVIEW』2017年8月号から転載

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