「フキコシ・ソロ・アクト・ライブ2017『夜』- la nuit -」稽古場より 撮影:イシイノブミ 「フキコシ・ソロ・アクト・ライブ2017『夜』- la nuit -」稽古場より 撮影:イシイノブミ

吹越満によるソロパフォーマンス「フキコシ・ソロ・アクト・ライブ2017『夜』- la nuit -」が、8月24日(木)から27日(日)まで上演される。公演初日を約1週間後に控えた稽古場を訪れると、自ら演出を手がける吹越のもと、映像や音響をはじめとするスタッフ達と緻密な稽古を繰り広げていた。

フキコシ・ソロ・アクト・ライブ 2017 チケット情報

1989年よりスタートした「フキコシ・ソロ・アクト・ライブ」シリーズは、吹越のライフワーク。今回、サブタイトルに「~俳優・吹越満の演芸 終わりの始まりを飾るシリーズ、1~」と銘打たれた本作は、2009年に発表された「スペシャル」から8年ぶりの上演となる。毎回、吹越が構成・演出・美術を手がけ、身体表現と映像に笑いが融合した独自のステージを展開している。

この日は体育館並みの広さがある稽古場に移って3日目。レポート用紙57枚にまとめられた吹越自筆の構成案に添って、各シーンの精度を上げていく作業が繰り返された。吹越は映像の寄り引きやタイミングを何度も調整。鈴木羊(SEX FREE)が手がける音楽も緻密に絡み、細部にまでこだわる指示を飛ばしていた。

演出補として稽古に参加していたのは、山内ケンジが主宰する城山羊の会をはじめとする舞台作品や映像など幅広いジャンルで活動する俳優・岩谷健司だ。吹越にとってはWAHAHA本舗在籍時の後輩にあたり、退団前から彼のブレーンとして「フキコシ・ソロ・アクト・ライブ」シリーズに参加。この日の稽古でも、岩谷は常に吹越に付き添い、パフォーマンスに対する意見を述べ、指示をメモに書き留めるなど精力的に現場を支える。

吹越の脳内にあるイメージを具現化すべく、スタッフ一丸となって作品づくりに励む一方で、舞台セットである机の引き出しが突然壊れてしまい、思わず全員が笑ってしまうひと幕も。稽古場には集中とリラックスの瞬間がバランスよく訪れていた。

2時間ほど序盤を合わせた吹越らは小休憩に。「仕上がりが楽しみになりました」と伝えて稽古場をあとにした取材チームの言葉に、吹越は少しだけはにかんでみせた。ぜひ劇場で、吹越のパフォーマンスと繊細なスタッフワークを見届けてほしい。

公演は東京・東京グローブ座にて。チケット発売中。チケットは前日23:59まで受付、当日券も全公演販売。

取材・文:岡山朋代

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