Wi-Fiに対応し、スマートフォンによるタッチ操作で家電製品をコントロールできる「スマート家電」対応製品

昨年の東日本大震災以降、節電、創エネルギーをテーマにした技術・サービスの注目度が高まっている。今年の「CEATEC」のテーマも「Smart Innovation ―― 豊かな暮らしと社会の創造」。各社が提案する「スマートハウス」をみていこう。

白物家電とスマートフォン、そしてクラウドとの連携をいち早く提案したパナソニックは、「スマート家電」に対応した製品をまとめて展示。これらが連携するサービスと、使い勝手のよさを紹介している。

10月21日に発売する「AiSEG(アイセグ)」を中心としたエネルギーマネジメントシステムを、広いスペースを取って展示。「AiSEG」は家庭の電気設備や家電とつなげて、使用エネルギー量がわかるようにするとともに、各機器を自動制御するシステムだ。

トヨタ自動車は、ガルウイングドアがまぶしいコンセプトカー「Smart INSECT」を展示。乗り込むと、顔認識機能でドライバーを自動認識する。クラウドを利用した「トヨタスマートセンター」で音声認識を行うバーチャルエージェントがドライブをサポートする。隣には、超小型電気自動車(EV)「コムス」も展示している。

このほか、スマートホーム技術・サービスで目を引いたのが、シャープのロボット掃除機「ココロボ」に搭載された家電コントローラだ。このコントローラで、スマートフォンなどから「ココロボ」を介して宅内の家電製品をコントロールできる。例えば、ココロボを介してエアコンの電源のオン/オフができるようになる。

また、窓ガラスに設置して発電と採光を両立する「シースルー太陽電池モジュール」のデモンストレーションは、多くの来場者を集めている。

東芝は、ホームITシステム「フェミニティ」を介して、さまざまな家電製品が連携する仕組みを提案している。ステージには大型の液晶ディスプレイを搭載した冷蔵庫を展示し、冷蔵庫と音声で会話しながら調理する機能や、家族の健康管理、防犯などの機能をデモンストレーションを交えて紹介している。

各社とも、スマート家電の開発や、「スマートハウス」の提案に力を入れている。「CEATEC」に来て、スマートフォンやクラウドと連携する「スマートハウス」の時代は、もうすぐそこまで来ていると実感した。(デジタル&家電ライター/コヤマタカヒロ)