(左から)安めぐみ、塚地武雅

人生に戸惑う占い師が、二匹の黒猫と出会ったことで新たな一歩を踏み出す様を描く『くろねこルーシー』。夫婦役を演じた塚地武雅(ドランクドラゴン)と安めぐみが、夫婦役の感想を振り返るとともに、同じような状況にいる世の中の夫婦たちにメッセージをおくった。

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占い師の鴨志田(塚地)は不器用な性格で人と上手く接することができず、店は閑古鳥で妻の幸子(安)と5歳の息子とも別居中。ある日、鴨志田の家に黒猫が二匹の子猫を置き去りにするが、困った鴨志田が世話を始めると次第に運気が上昇していく、という物語だ。当初、「夫婦役をきっかけに付き合っちゃうことが、ホンマにあるかもしれんぞ(笑)」と淡い期待を抱いたという塚地。相手役が安と聞いて「婚約がニュースになっていたので、これはもうないわ(笑)」と落胆するも、「以前共演していたので、自然に入れました」と夫婦役を回想。「ほっこり夫婦になりましたね(笑)」と安も塚地との相性に自信を示した。

鴨志田家は理想的な夫婦とは違い、いつでも離婚に向かう準備が整っている。それでも甲斐性のない夫と別れないワケを、「頼りない夫ですが、愛があるから幸子さんは離れないで支えています」と説明する安。夫も悪人ではないものの、人生が上手く転がせず妙なセルフブランディングに躍起になるなど迷走を続け、「役柄を通してですが、めっちゃ本気で怒られている気がしました(笑)」とダメ夫役の苦労を明かす塚地。ただ、現実的には「夫を手のひらで転がすような関係が理想ですかね」(安)とも。「今はできていないですが(笑)、一緒に頑張る姿勢も大切だなあって思いました」(安)と理想的な夫婦像を見つけたようだ。

最後に世の中の夫婦へメッセージをお願いすると、「一般的にはダメな部分を直せ! って、なると思いますが、認め合うことが大事です。お前が言うなって感じですが(笑)」(塚地)、「交際4年で結婚しましたが、夫婦はぶつかって当然ですね。びっくりすることばかりに意識を向けず、違いを楽しむようにしています」(安)と返ってきた。その差を認め合う姿勢が夫婦生活で大切ということを、『くろねこルーシー』の鴨志田夫妻に教えてもらおう!

『くろねこルーシー』
10月6日(土)より、シネマート新宿ほか全国ロードショー取材・文・写真:鴇田 崇