スライドスタイルの「VAIO Duo 11」はこの秋注目の一台

スマートハウスやスマート家電がメインだった今年の「CEATEC JAPAN」。例年のようにAV関連機器やPCなどの展示は少なかったが、そんななかにも「おっ!」とうなってしまうような気になる製品が展示されていた。番外編として、そうした製品を紹介しよう。

10月26日、3年ぶりの新OS「Windows 8」が登場する。CEATEC会場では、店頭よりもひと足早くWindows 8搭載PCが並んでいた。ソニーは、CEATEC開催前日に発表したタッチ操作に対応した「VAIO Duo 11」を展示。液晶画面をスライドすることで、タブレット端末としても使えるモデルだ。

富士通も、Windows 8を搭載したタブレットタイプと着脱式ノートPCの2モデルを展示。詳細仕様は非公開で、展示ケースに入ったままなので触れることはできなかったのだが……。

東芝は、ドイツの展示会「IFA 2012」で展示した「Satellite U920t」と同じデザインのものを展示。タッチ操作のタブレットスタイルと、キーボードを使用するノートPCのスタイルを切り替えることができる。

村田製作所のブースでは、インテル、コクヨファニチャーと共同開発した「ノートPC用ワイヤレス充電システム」を展示。デスク内部に「電界結合型ワイヤレス電力電送モジュール」を組み込み、そこにノートPCやスマートフォンを置くと充電できる仕組みだ。対応製品なら、いちいち電源ケーブルを接続する必要がない。

京セラは、「新感覚タッチパネル付液晶パネル」を参考出展した。液晶画面上のボタンを強く押すと指先に電気信号が戻され、まるでボタンを押しているかのような感覚が得られる。スマートフォンからカーナビの液晶画面まで、さまざまな用途で実用化が期待できそうだ。

ロボット技術にも注目したい。村田製作所はロボット「ムラタセイサク君」や「ムラタセイコちゃん」の倒立振子制御技術を応用し、電動歩行アシストカー「KeePace」を紹介している。ハンドルに体重をかけて歩くことで歩行を助け、ボディの傾きを検知し、二輪ながら止まっても倒れない「不倒停止」を実現している。

このほか、ベトナムのロボットメーカー、TOSY Robotics JSCは、変形ダンスロボット「mRobo」のデモンストレーションを実施。折りたたむとポータブルスピーカーとして音楽を再生し、さらに人型に変形すると音楽に合わせて踊りを披露するユニークなロボットだ。

これらの多くは、「CEATEC JAPN 2012」の会場でしか見ることができない。気になる製品をぜひ間近でチェックしたい。(デジタル&家電ライター/コヤマタカヒロ)