ゴスペラーズ

注目の女性作家・西加奈子氏のロングセラー小説を実写映画化した『きいろいゾウ』の主題歌に、ゴスペラーズの新曲『氷の花』が決定した。

『きいろいゾウ』の作品画像

本作は、宮崎あおいと向井理が初共演にして“夫婦役”に挑んだラブ・ストーリー。木々や動物の声を聞くことができる不思議な妻と売れない小説家の夫が、さまざまな出来事を乗り越えながら、愛し合うことの痛みや喜びを知っていく。監督は『余命1ヶ月の花嫁』『雷桜』などで知られる恋愛映画の名手、廣木隆一氏が務める。

主題歌となる『氷の花』は、宮崎あおい演じる女性“ツマ”をイメージして書き下ろされたオリジナル楽曲。タイトルには「氷のような冷たさの中にでも、花を咲かせることができる」というメッセージが込められ、夫“ムコ”と出会い、ひとりの女性として成長していく女性の心情を見事に表現している。

今回の起用に関して映画プロデューサーの松本整氏は、「劇中の夫婦には、“夫が妻を見守り優しく包み込んでいる”という特徴があります。ゴスペラーズさんは日本を代表するヴォーカル・グループ。美しいハーモニーで映画全体も包みこんで頂けたら」とコメント。一方、ゴスペラーズは「映画の主題歌という大役は歌手にとって本当にうれしいもの。この曲がどんな風に作品にとけ込むのかとても楽しみです。映画を観られた方が少しでも“ムコ”が“ツマ”を見つめる気持ちに寄り添って頂くお手伝いが出来たら、と思いながら歌いました」とし、「“ぬくもりが もし 心を 傷つけるのなら 触れない”という歌詞が“ムコ”が抱く“ツマ”への畏敬の念にも近い感情をうまく捉えているのではと感じています」と楽曲に対する自信のほどをうかがわせた。

劇中の夫婦関係とさまざまなリンクを感じさせる主題歌が、映画をどのように盛り上げてくれるのか、今から楽しみに待ちたい。

文:渡部あきこ

『きいろいゾウ』
2013年2月2日(土)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー