自分の優位性を表す「キャッチコピー」をつくる

今でも、3ヵ月に一度は自分を振り返る時間をつくっている太田さん。自分自身とじっくり向き合うためには、パソコンやスマートフォンなどの新しいデジタルガジェットのほかに、ノートやペンといったアナログなツールも使っているという。

「ノートに文字を書いてみると、気持ちが可視化されて、自分の考えも明確になっていきます。おすすめなのは『自分のキャッチコピー』を考えること。どんな言葉が自分らしいのか、人に言われた言葉で心に残ったものなど、思うままノートに書きだしてみましょう。『これが私だ!』と思えるような言葉にたどり着いたら、それがその人自身を表現する『強み』『優位性』を表したキャッチコピーになるのです」

仕事柄、プレッシャー世代のビジネスパーソンとも接する機会が多い太田さん。彼らには、こうアドバイスしているそうだ。

「いろんなことに興味を持つこと、好奇心のアンテナを常に張り巡らせておくこと。そうすることで、あらゆる仮説を考えられるようになります。同じものを見ても、そこに新しい問題や可能性を発見できるようになるはず。そんな、一歩先を考える力を、養ってほしいと思います。また、25~30歳は、いきなりプロフェッショナルを目指すのではなく、プロフェッショナルを目指すための土台づくりに集中した方がいい時期。会社の外にも繋がりを持つように、意識して自分から動くのもいいでしょう。フェイスブックなど、オンラインでの交流もいいですが、リアルな出会いや繋がりを今から意識しておくときっと、この先の人生であなたの財産となるはずです」
 


【キャッチコピーをつくる内観ノート】

・デジタルガジェットだけに頼らず、ノートやペンなどのアナログツールを使う
便利だからとデジタルガジェットに頼りがちだが、散漫な思考を整理するためにはノートやペンなど、アナログツールの方が適している。文字だけでなく、図表やイラストなども思いついたままに書き加えよう。もちろん、ノートやペンは自分が使いやすいものを選ぼう。

・自分らしいと思う言葉、人に言われた言葉をひたすらに書き出す!
最初からきれいに整理して書こうとはせず、現在の自分にとってワクワクすることや没頭できること、人から言われて印象に残っている言葉など、思いついたま まに書き出そう。また、文字として書き出している間に整理された考えや、そこから発展した思考についてもしっかりと書き加えておくことが大切だ。

・「これが私だ!」と思えた言葉がキャッチコピー!
思考をノートへと書き出していくうちに、自分の得意・不得意分野、長所や短所が明確に見えてくるはず。不得意分野・短所の改善方法を考えるのはもちろんのこと、得意分野・長所を深く掘り下げることで、自分を象徴する言葉“キャッチコピー”と出会うことができる。