撮影:奥田耕平

素直で、嘘がない。俳優・赤楚衛二はまっすぐに伸びる新緑のような人だ。

そんな彼が8月13日公開の映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』で演じるのは、いつも自分の考えとは真逆の回答をするひねくれ屋の天邪鬼(あまのじゃく)。まるで本来の自分とは正反対のキャラクター。でも、だからこそ演じる楽しさがある。

そして、演じる中で天邪鬼と似ている部分も見つけたと言う。一見まるで天邪鬼に見えない赤楚衛二の天邪鬼なところははたしてどんなところだろうか。

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僕のアイデンティティは鼻なのかもしれない

撮影:奥田耕平

――最初に天邪鬼を見たとき、言われなければ赤楚さんだと全然わかりませんでした(笑)。

自分でも何度見ても見慣れないというか。いまだに僕ではないんじゃないかと思うくらい別人だなと(笑)。

でも実はそんなにすごく何かをしたわけではなくて。肌を塗って、カラコンつけて、あとは鼻ぐらい。鼻だけでこれだけ印象が変わるんだったら、僕のアイデンティティは鼻なんじゃないかなと思ったりもします(笑)。

――妖怪役ということで、演技の方法論みたいなものは他の作品とは変わりますか?

がっつり変わりますね。人間じゃなくてもいいんだということで、枷が外された感覚がありました。

――それは、表現の思い切りが良くなるというような?

表現が大きくなるのと、表現のパターンもなんでもいいんじゃないかなって思いました。天邪鬼なんて誰も会ったこともないし見たこともない。正解がない分、何をやっても正解になる。自由度がすごい高かったかなと。

――表情のつくりかたもいつもと違った気がしました。

鼻をメイクしているので、鼻のあたりがちょっと張り付いてた感じなるんですね。だから、笑うときもちょっといつもと違う変な笑い方になったりというのはありました。でも、そこは不自由だとは思わず、活かしていこうと。

目もそうですね。カラコンを今まで入れたことがなかったので、ちょっと怖かったんですけど、意外とすんなり入って。このメイクで目が緑だと、より目が強調されるので、いいなと思いました。