山本タカト《Nosferatu・罠》 2018、個人蔵

日本人を魅了した「美男画」。美少年、美青年が勢ぞろい

美男におわす
9月23日(木・祝)~11月3日(水・祝) / 埼玉県 / 埼玉県立近代美術館

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  • 川井徳寛《共生関係~自動幸福~》 2008、鎌苅宏司氏蔵 ©Tokuhiro Kawai, Courtesy of Gallery Gyokuei
  • 高畠華宵 《月下の小勇士》 1929、弥生美術館 [後期展示]
  • 森栄喜 《
  • 山本タカト《Nosferatu・罠》 2018、個人蔵
  • 木村了子 《男子楽園図屏風 − EAST & WEST》(左隻) 2011、作家蔵 撮影:宮島径

9月23日(木・祝)~11月3日(水・祝)まで、埼玉県立近代美術館にて「美男におわす」が行われている。

同展は江戸時代から現代まで、日本の視覚文化のなかの美少年・美青年のイメージを、浮世絵・日本画・彫刻・挿絵・マンガ・写真といった幅広いジャンルから紹介するもの。

人々の理想が投影された多様な男性像を、「美人画」ならぬ「美男画」として提示することで、男性を美しいものとして表現すること/見ることに光を当てる。

川井徳寛《共生関係~自動幸福~》 2008、鎌苅宏司氏蔵 ©Tokuhiro Kawai, Courtesy of Gallery Gyokuei

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日本美術史において「美人画」とよばれることの多い女性像。これらは江戸時代の浮世絵や近代絵画において隆盛をきわめ、現在も高い人気を誇っている。

一方で、男性像に目を向けると、その時々の社会情勢や流行、男性観などが反映された作品が数多く存在するものの、「美男画」といった呼称でひとくくりにされることはなかった。

あるときは聖なる存在として、またあるときは憧れのヒーローとして、あるいは性愛の対象として、さまざまな男性像が制作され、受容されてきたといえよう。

ライフスタイルや嗜好が多様化した現在、果たして「美男画」との出逢いはどのようなものになるだろうか。

展示構成

いざ、増殖する美男の園へ。美男をめぐる旅をはじめましょう。

絵師不詳 《大小の舞図》 17 世紀、板橋区立美術館 [後期展示]

◆ 第一章 伝説の美少年
神秘性を秘めた稚児・童子像や、歴史的に美少年と謳われた人々の肖像。

◆ 第二章 愛しい男
稚児や若衆、衆道。時代と共に移り変わる表現。耽美な青少年のイメージも。

◆ 第三章 魅せる男
若衆の舞踊図、役者絵など、その才能や心意気で「魅せる」、スター性を帯びた男性像

◆ 第四章 戦う男
男性美のイメージに付随する「強さ」を表現。超人的な活躍をする「戦う男」たち。

◆ 第五章 わたしの「美男」、あなたの「美男」
現代のアーティストが表現する多様な男性美。それぞれの男性像を通じて発するメッセージ。

開催概要

<会期>
2021年9月23日(木・祝)~11月3日(水・祝)
※会期中に一部展示替えがあります。
前期…10月10日(日)まで/ 後期…10月12日(火)から

<休館日>
月曜日

<開館時間>
10:00~17:30(展示室への入場は17:00まで)

<観覧料>
一般1,200円(960円)/ 大高生960円(770円)
※( )内は20名以上の団体料金
※中学生以下と障害者手帳をご提示の方(付き添い1名を含む)は無料です。
※併せてMOMAS コレクション(1F 展示室)もご覧いただけます。

<出品点数>
約190点(前期・後期の合計点数)

<巡回予定>
島根県立石見美術館/ 2021年11月27日(土)~2022年1月24日(月)

紹介者コメント・イベニアスタッフ

「美人画というのはよく見かけますが、たしかに美男画ってあんまり聞かないですよね。しかし、もちろん美しい男たちは様々な作品として残されてきました。

この展覧会は、日本の視覚文化に表された美少年、美青年のイメージを追い、人々が理想の男性像に何を求めてきたかを探る試みとのこと。

美男子、美少年、美青年、イケメン…。すてきな男性たちにうっとりできそうですね」

※あくまでイベニアスタッフの個人的な追記・意見・感想です。

(2021年9月23日時点の情報)

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