撮影/友野雄

泡に覆われた世界。重力が崩壊した東京では若者たちがチームを組み、ビルからビルを駆け回るパルクールに興じるようになる――。そんな「もしも」の世界を描いた映画『バブル』。

危険も省みず、自由奔放な若者たちを見守る年長者・シンを演じるのが荒木哲郎監督作品には欠かせない声優のひとりとなっている宮野真守だ。

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リアルとアニメの融合を感じた

撮影/友野雄

「素晴らしい製作陣で作っていく壮大な企画だと聞いて、胸が高鳴りました」という宮野。『バブル』という作品に触れたときのファーストインプレッションはどのようなものだったのだろうか。

「僕はこれまでにも、いろんな未知のものと対話してきた人間なんですけど(笑)、今回はまた新たな存在との対話の瞬間を見たような感動がありました。その根底に流れるピュアなラブストーリー。大切な人のために奔走する少年の姿というのはやはり胸に来るものがありましたね」

完成した作品を観た際にはさらなる感動を得たという。

「まず美しさに圧倒されましたね。特に主人公2人の美しさが際立っていて、アップになったときがすごい。思わず息を吞む瞬間だな、って。一方でアクションのすばらしさもある。パルクールというスポーツを取り入れて、めまぐるしく動くアクションの見せ方が面白くて。しかも、パルクールの動きがすごく細かかくて、リアリティがある。きっとすごくモデリングをされていたんでしょうね。

かと思ったら、バブルを使ったアクションはアニメならではのエンタメ感というか。リアルとファンタジーがうまく融合していて、現実にあのバブルがあったら僕もできるんじゃないかな?(笑)っていうぐらいのリアリティを感じさせてもらえたのは面白かったですね」