休み明け、子どもが「学校に行きたくない」と思いつめたように突然言い出して、困惑したり心配しているというママやパパもいらっしゃるのでは?

夏休みや冬休みなど、長期の休みがあった後は、不登校の子どもが実際に増えると言います。もしかしたら、今まさに子どもが不登校で悩んでいる…というご両親もいらっしゃるかもしれません。

子どもが「学校に行きたくない」と言い出したら、親としてどう対応したらいいのでしょうか?一般社団法人不登校支援センターのカウンセラー、桒原航大さんにお話を伺いました。

専門家が教える、子どもを追いつめる親の対応とは?

親が「良かれと思って」していることが、実は子どもを追いつめ、余計に心を閉ざす原因になることは少なくないようです。

いったいどんな対応が、子どもを追いつめるのでしょうか?多くの親がやりがちな、代表的な対応を教えていただきました。

1.原因を追及しようとする

「なんで学校に行きたくないの?お母さん(お父さん)に言いなさい」

このように、子どもが「学校に行きたくない」と言うと、まず無理にでも理由を聞いて、原因を追及しようとする保護者の方は多いと思います。

いじめがあったんじゃないか?勉強についていけていないんじゃないか?担任の先生や友達など人間関係に問題があったんじゃないか?

いろいろ気になるポイントがありますよね。

また、子どもに早く学校に行ってもらうために、原因を知って対応したいという気持ちもあるでしょう。

しかし、親からのこのような原因追及の質問は、余計に子どもの心を追いつめることになります。

「なぜ」「なんで」という疑問詞は、たいてい人を問い詰めるときに使われるもの。この疑問詞を使って質問をされると、子どもの心には「また怒られる!」という不安や意識が芽生えてしまうのです。

質問というよりは、『尋問』に感じてしまい、心理的に大きな負担がかかるんですね。このような質問から出る答えは、真実ではなく、苦し紛れの言い訳であることが圧倒的に多いのです。

2.アドバイスをしたり励ましたりする

「やればできるから、やってみよう」「がんばろうよ」「大丈夫だよ」「元気出そうよ」

子どもに何とか学校に行ってもらおうと、このようにアドバイスをしたり励ましたりするのが効果的と思う親御さんもいらっしゃるかもしれません。

しかし、子どもが学校に行きたくないことを親に打ち明けるときというのは、アドバイスや励ましがほしいわけではないのです。

子どもは、学校は行かなければならない場所というのは、十分に理解しています。

そして、自分が学校に行きたくないと言うことで、親がどれだけ困惑するかということも、ちゃんと分かっています。

それでも学校に行きたくないと打ち明けるというのは、相当悩んだ末の結果、もしくは相当なストレスを抱えているということです。

そんなとき、励ましやアドバイスを言われても、子どもの心には届きません。むしろ、「お母さんは(お父さんは)まったく自分の気持ちを分かってくれてない」と思い、より孤独感を抱き、心を閉ざしてしまう可能性が高くなるのです。

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