江戸文化と科学的思考の華麗なるマッチング、画期的図鑑『江戸の科学大図鑑』が手に取りやすいサイズに!




株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)は、江戸科学の驚異的な世界をヴィジュアルに総覧する図鑑『江戸の科学大図鑑 コンパクト版』を、2024年10月28日に刊行いたします。

■『江戸の科学大図鑑 コンパクト版』について
江戸時代の「ものへのまなざし」は、徹底した観察をもとに、その働きと相互関係を考え、使いかたに知恵を絞る「実践知」でした。
ですから〈見ること〉が大切です。江戸の科学と技術は図鑑でこそ理解できるのです。
――田中優子(法政大学名誉教授/江戸文化研究) ※本書帯掲載・推薦コメントより

1603年から1868年までの長きにわたった江戸時代。戦乱の世は過ぎ、西洋との交易も活発化し始めたこの時代に、日本の科学は飛躍的な進歩を果たし、多くの学問が未曽有の発達を遂げました。

蘭学、天文暦術、地球儀・地図、本草学・博物学、医学医術・解剖図、「からくり」、和算、鉄砲、写真、江戸絵画と科学の眼――。この260余年の間、花開いた技術力・発想力こそが、今につながる「ものづくり日本」「クールジャパン」の原点です。

○美しい図版の数々をダイナミックなレイアウトで

『江戸の科学大図鑑 コンパクト版』P52~P53より


○コラムで深堀りするテーマも

『江戸の科学大図鑑 コンパクト版』P74~P75より

『江戸の科学大図鑑 コンパクト版』は、江戸時代の科学、文化の様相を豊富なヴィジュアル、充実の解説、コラムで紹介し、好評を博した『江戸の科学大図鑑』(2016年5月刊)の判型をひとまわり小さくし、中面を組み直したものです。

江戸期、すでに世界水準に達していた日本の驚異的な科学技術、ものづくりの万華鏡を、ぜひご堪能ください。


○『江戸の科学大図鑑 コンパクト版』の5大特徴
1.「科学」の視点から江戸時代を総覧する画期的図鑑が手に取りやすいサイズに!
2. 収録図版700点超、豊富なヴィジュアルをオールカラーで!
3. 蘭学、天文から医学、「からくり」まで――各分野の貴重図版をベスト・セレクション!
4.「ものづくり日本」の源流がここにある――資料的価値も抜群!
5. 歴史、地理、物理、地学、美術……科目を横断する総合的な学習・調べ学習にも好適!


■大好評『江戸の科学大図鑑』が手に取りやすいコンパクト版に!

『江戸の科学大図鑑 』と『江戸の科学大図鑑 コンパクト版』

『江戸の科学大図鑑』は、豊富なヴィジュアルを存分に楽しめる「A4変形(298×230×29mm)」判、256ページ・オールカラー、重量1.2kg。決定版図鑑と呼ぶにふさわしいサイズ、重厚感あるものでした。
今回新たに刊行される『江戸の科学大図鑑 コンパクト版』は、その魅力そのままに、「A5正寸(210×148×25mm)」判、288ページ・オールカラー、重量585gと、約40%の小型化、約50%の軽量化を実現。持ち運びにも便利な、手に取りやすいサイズになりました。

博物館や美術館へのお供に、映画・ドラマ鑑賞時の参考書にと、日々の様々なシーンで重宝される一冊です。

■目次(一部抜粋)
第一章 西洋へのまなざし
「蘭船図絵馬」若杉五十八/「南蛮屛風」重文 狩野内膳/「泰西風俗図屛風」重文/「異国風景人物図」司馬江漢/「西洋人物図」若杉五十八/「江戸城辺風景図」亜欧堂田善 ……
第二章 蘭学事始め
「司馬江漢像」高橋由一/「大槻玄沢肖像」 重文 小田百谷/「杉田玄白肖像」重文 石川大浪/「シイボルト肖像」岩崎常正/「蘭館絵巻」(「唐蘭館絵巻」のうち)重美 川原慶賀/『拾遺都名所図会』秋里籬嶌/『長崎雑覧』(『長崎遊観図絵』より)/『紅毛雑話』森島中良/『蘭学階梯』大槻玄沢/『和蘭文典 前編』箕作阮甫/『訓蒙図彙』中村惕斎 ……
第三章 江戸の天文暦術
「鳥越の不二」(『富嶽百景』三編より)葛飾北斎/「天球儀」/「渾天儀」/「天球図」(『天地球図説』五帖のうち)司馬江漢/「天文分野之図」渋川春海/「天体望遠鏡」国友一貫斎/「テレスコツフ遠目鏡之図」/「グラヴュール花卉文ガラス絵望遠鏡」/『天文図解』井口常範/『天地二球用法』本木良永/『地球全図略説』司馬江漢/『平天儀』岩橋嘉孝/『平天儀図解』岩橋嘉孝 ……
第四章 江戸の地理学
「大輿地球儀」沼尻墨僊/「紙張子製地球儀」重文 渋川春海/「新訂万国全図」高橋景保/「地球全図」司馬江漢/「銅版万国輿地方図」永井則/「和蘭新譯地球全圖」橋本直政/『萬國地球分圖』橋本玉蘭/「象限儀」/「垂揺球儀」/「量程車」/「日本図」伊能忠敬/『北蝦夷図説』間宮倫宗 ……
第五章 江戸の本草学・博物学
「木村蒹葭堂貝石標本」木村蒹葭堂/「貝類標本」市岡智寛/「昆虫標本」武蔵石寿/『大和本草』貝原益軒/『朝鮮人参耕作記』田村藍水/「阿蘭陀貝尽」曽我二直庵/『物類品隲』平賀国倫/『外国産鳥之図』/『日東魚譜』神田玄泉/『千虫譜』栗本丹洲/『禽譜』堀田正敦/『成形図説』/『虫豸写真』水谷豊文/『植学啓原』宇田川榕庵/『農業全書』宮崎安貞 ……
第六章 江戸の医学
「キュンストレーキ 女・男(紙製人体模型)」/「木床義歯」/「経絡人形」/「瀉血手術図」川原慶賀/「波上白骨座禅図」伝 円山応挙/「飲食養生鑑」歌川国貞/「閨中紀聞枕文庫」渓斎英泉/『蔵志』山脇東洋/『解屍編』河口信任/『解体新書』前野良沢・杉田玄白・中川淳庵他/「施薬院解男体臓図」三雲環善/「華岡青洲の実験図」/『医範提綱内象銅版図』宇田川榛斎/『解体発蒙』三谷公器/『眼科錦囊』本庄俊篤/『病学通論 外科新編図』緒方洪庵/『牛痘小考』楢林宗建 ……
第七章 江戸の数学 和算
「算額」重文 長谷川鄰完/「算額」山本宗信/『塵劫記』吉田光由/『解伏題之法』関孝和/『改算記綱目大全』/『西算速知』福田理軒/『洋算用法』柳川春三 ……
第八章 江戸の化学
『理学発微』/『舎密開宗』宇田川榕庵/『舎密局必携』上野彦馬 ……
第九章 江戸の銃砲
「火縄銃」銘 江州国友藤兵衛重恭/「気砲」銘 江州国友藤兵衛能当造之/「大小御鉄砲張立製作」/「早打気砲金具之図」/「三匁玉鉄砲絵形覚」/「空気銃」/『皷銅図録』 ……
第十章 江戸のからくり
「万年時計」(複製)重文 田中久重/「オルゴール付枕時計」/「鶏乗り太鼓ケース入り枕時計」/「万歳時計図弁」/「籠時計」/『西洋時辰儀定刻活測』小川友忠/「段返り人形」/「歩み人形」/「弓曳童子」田中久重/「機巧三番叟人形」大野弁吉/『機巧図彙』細川半蔵/『璣訓蒙鑑草』多賀谷環中仙/『大からくり絵尽』西村重長/『写真鏡図説』柳川春三 ……
第十一章 江戸絵画と科学の眼
「泰山鏡(眼鏡絵器具)」/「反射式覗き眼鏡」/「六玉川 高野の玉川」鈴木春信/「名所江戸百景 猿わか町よるの景」歌川広重/「賀茂競馬」伝 円山応挙/「眼鏡絵(和蘭陀十景 楼上之図)」/「茂義公皆春斎御絵具」/「仮宅の遊女」渓斎英泉/「燕子花にナイフ図」佐竹曙山/「染付梅樹文大壺」鍋島藩窯/「花鳥図」沖一峨/「円窓牡丹 孔雀」鍋島茂義/「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」葛飾北斎/「不忍池図」重文 小田野直武/「西洋婦人図」平賀源内 ……
[コラム]
1.顕微鏡で覗く微小世界
2.「江戸の電気」平賀源内のヱレキテルは科学玩具
3.島津製作所の理化学器械
[エッセイ]
1.「赤い鸚哥(いんこ)の意味するもの――博物学大名・佐竹曙山と秋田蘭画」今橋理子
2.「『解体新書』に見る江戸時代」酒井シヅ
3.「国友一貫斎の科学性と技術力」太田浩司
4.「からくりと江戸時代の科学技術」鈴木一義
5.「奇跡の出会い――近世日本におけるプルシアンブルーの受容」勝盛典子

○江戸の科学者略歴
○江戸の科学年表
○索引


『江戸の科学大図鑑 コンパクト版』P214~P215より



『江戸の科学大図鑑 コンパクト版』P226~P227より


■監修者
太田浩司 (おおた・ひろし)
長浜市長浜城歴史博物館学芸員・館長を経て、長浜市曳山博物館館長。
勝盛典子(かつもり・のりこ)
元・中之島香雪美術館館長。専門は日蘭交流史、近世日本絵画。
酒井シヅ (さかい・しづ)
順天堂大学名誉教授。日本医学教育歴史館(順天堂大学)名誉館長。
鈴木一義 (すずき・かずよし)
元・国立科学博物館産業技術史資料情報センター長。

■書誌情報


書名:江戸の科学大図鑑 コンパクト版
監修:太田浩司・勝盛典子・酒井シヅ・鈴木一義
仕様:A5判/並製/288ページ
発売日:2024年10月28日
税込定価:4,730円(本体4,300円)
ISBN:978-4-309-22936-2
装丁:谷平理映子(スパイスデザイン)
書誌URL:
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309229362/



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