株式会社文藝春秋(社長:飯窪成幸 本社:東京都千代田区)より2022年に刊行した水谷緑さんの『私だけ年を取っているみたいだ。 ヤングケアラーの再生日記』の繁体字版が、台湾「2024 Openbook好書獎」ヤングアダルト図書・児童書部門(年度青少年圖書)を受賞いたしました!



■『私だけ年を取っているみたいだ。』が「2024 Openbook好書獎」受賞!水谷緑さんが、幼稚園の頃から家族の世話を一手に担ってきた主人公が、悩みにぶつかりながらも失われていた感情を取り戻すまでの再生の物語を描いた『私だけ年を取っているみたいだ。ヤングケアラーの再生日記』。

本書の繁体字版『為了這個家,我殺了我自己:兒少照顧者的重生日記』が、このたび台湾を拠点とする書籍レビュー専門のNPO「Openbook」が主催する「2024 Openbook好書獎」のヤングアダルト図書・児童書部門(年度青少年圖書)を受賞いたしました!

「Openbook」の前身は28年の歴史を持つ中國時報「開卷」(出所:中央社)で、非常に専門的な書評団体です。
「Openbook好書獎」は2017年に創設され、ヤングアダルト図書・児童書部門では『私だけ年を取っているみたいだ。』が日本語漫画として初受賞となります。

受賞作の発表は本日11月29日。授賞式は12月7日に台北市の西門紅樓二樓劇場で行われるとのことです。



水谷緑『為了這個家,我殺了我自己:兒少照顧者的重生日記』


■水谷緑さんコメントこの度は栄えある賞をありがとうございました。選考委員の皆様ありがとうございます。そして読者の方たちにも感謝致します。
国境を越えて受け入れてくださったこと、とてもとても嬉しいです。
重い内容だったかと思うのですが、台湾の方々がどのような感想を持たれたのかとても気になります。

最初は、あまり共感されないのではないかと思っていましたが、日本では、意外と「自分と似ている」「ここまでひどくはないけど子どもの頃放置されていた」「親が離婚して、片親に気を遣い、自分がしたいことは主張しなかった」などの感想がありました。環境の違いはあれ、親に合わせて自分がしたいことを抑え込むのは、多くの子どもが経験しているのかなと感じました。今も、教育虐待や、スマホの育児への影響などで、違った形で、自分の意志が育たない子どもが増えている気がします。

大人が大人の責任を全うし、子どもがのびのびと遊び、希望を持てる世界になりますように。

一緒にこの本を作ってくださった編集者さん、そして取材させていただいた当事者、医療者の方々、支えてくれた家族にも感謝します。
この度はありがとうございました。



水谷緑さん近影

■水谷緑さんプロフィール
神奈川県生まれ、東京在住。2014年に『あたふた研修医やってます。』(KADOKAWA)でデビュー。本書『私だけ年を取っているみたいだ。』のほか、主な著書に『こころのナース夜野さん』(小学館)、『精神科ナースになったわけ』(イースト・プレス)、『まどか26歳、研修医やってます!』、『コミュ障は治らなくても大丈夫』(共著、KADOKAWA)、『僕は春をひさぐ~女風セラピストの日常~』(講談社)がある。「週刊スピリッツ」で『山人が語る不思議な話 山怪朱』を連載中。

◆『私だけ年を取っているみたいだ。』日本語版書誌情報書名:私だけ年を取っているみたいだ。
サブタイトル:ヤングケアラーの再生日記
著者:水谷緑
定価:1,210円(税込)
判型:A5判
ページ数:192ページ
発売日:2022年10月21日
ISBN: 978-4-16-391614-9
書誌ページ:
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163916149



水谷緑『私だけ年を取っているみたいだ。』文藝春秋

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