周りのママ友の2人目出産が続くなか、2人目がなかなかできなくて焦るという話は、珍しいものではありませんよね。2人目を産むために、不妊治療を視野に入れ始めるママも多いのではないでしょうか。

2017年に行われた体外受精42万件のうち、出産に成功したのはたったの11.7%なのだそうです。高額な治療費を払ったにも関わらず、残念な結果に終わっているケースが多いことに驚かされます。

その一方で、妊娠するためには、「たんぱく質多めの食事、十分な睡眠時間、そして自分を疲れさせないこと」と説く、現代人には衝撃の妊活養生メソッド「シーちゃんメソッド」の産みの親・峯村静恵さんの著書『38歳でも妊娠力が高まる! 最強の妊活』が好評です。

虚弱体質で体力のなかった峯村さん自身も、「養生」することで健康を取り戻し、39歳、43歳で高齢出産をした妊活経験者です。

養生とは、毎日の生活に心を留めて、健康を取り戻したり健康増進につとめたりすること。

峯村さんが自らの経験をもとに、不妊女性への妊娠養生メソッド「シーちゃんメソッド」をブログで公開すると、大きな反響を呼び、後に続く“タダ妊活”ブロガーが次々と出現したそうです。

女性を妊娠から遠ざけているのはどういったことなのか、「最強の妊活」の極意について、峯村さんに直接お話を伺ってきました。

女性の社会進出と不妊とは無関係ではない

――まず、峯村先生が提唱される3大養生、「たんぱく質多めの食事」、「早く寝ること」、そして「疲れないこと」、現代人の生活において、実行できている人はかなり少ないのでは、と思います。

誰もがやせたいと思っていていますし、早く寝ることを阻害するものはスマホやテレビ、動画配信などを始め、いくらでもあります。また、現代に生きていて、疲れていない人を探すのは至難の業です。

子どもを育てるママにしても同じことで、みんながんばっていて、疲れるのは仕方ないと思っているふしがあるような気がします。

峯村(以下M)「戦前の日本人女性はすごく子だくさんで、子育てが上手だったんですね。ですが戦後、世の中の流れが女性の社会進出を推進するようになって、女性が男性と同じように働くようになりました。

そうなると、常に交感神経が優位な状態、常に脳が興奮している状態ですので、それでは妊娠もしにくいわけです。

東洋医学の考えでは、頭にばかり血が行くと、子宮や末梢神経の方に血が行かないと言われています。本当は、下の方に血を行かせて、ゆったりのんびりと過ごすのが一番いいんです」

――ゆったりのんびり、ですか。

「養生」が流行らない背景

M「そもそも、妊活している人以外の女性に、将来子どもを産むかもしれないから体を大事にしましょう、という教育がされていないですからね」

――妊娠しやすい健康な体になるにはこうすればいい、ということが公には言いにくい時代ということですね。

M「学校でも、中絶しないための教育はありますが、ダイエットして生理が止まると将来子どもが産めなくなるかもしれないから体を大事にしましょう、という教育はないんです。

その結果、大人になった女性が男性並みに働いて自分でお金を稼げるようになると、妊娠とかそういうことには目を向けにくくなるのかもしれないですね」

――社会の状態が妊娠出産に向かないというか、正反対なのですね。