子どもを預けたいのに、働きたいのに、保育園に入れない…。

待機児童の問題は、子育て世代にとって深刻です。国や自治体の取り組みで、待機児童は減っていきていると言われていますが、数としては増加している地域も少なくありません。

待機児童の問題が特に深刻なのが、首都圏です。首都圏に住んでいて、「今まさに待機児童を抱えている!」というママもいらっしゃるのではないでしょうか。

待機児童問題は今後、解消されていくのでしょうか?

待機児童の現状と、待機児童を解消するために民間企業が行なっている新しい取り組みについてご紹介します。

首都圏エリアの待機児童率・待機児童数ワースト5は?

国内最大級の保育に特化した求人サイト「ココキャリ」を運営するキャリアフィールド株式会社は、首都圏エリア(1都7県)の待機児童数を地図で表した「首都圏エリア待機児童マップ2019年版」を作成し、公開しました。

その資料を元に、首都圏エリアの待機児童率と待機児童数をご紹介します。

待機児童率ワースト5

2019年度、2018年度の首都圏エリアの待機児童率は、以下の通りです。

2019年度

1位:神奈川県葉山町 (3.66%)
2位:東京都国分寺町 (2.25%)
3位:東京都中央区(2.24%)
4位:埼玉県狭山市(1.98%)
5位:東京都小金井市(1.91%)

2018年度

1位:東京都国分寺市(3.63%)
2位:神奈川県葉山町(2.89%)
3位:東京都目黒区(2.55%)
4位:千葉県印西市(2.46%)
5位:埼玉県狭山市(2.41%)

0~5歳の人口(2015年国勢調査の値)対する待機児童数を算出したところ、神奈川県葉山町は3.66%となり、2019年度の首都圏エリアで市区町村ワースト1位に。

葉山町においては、保育施設定員数が前年から増えておらず、認可保育園の整備を進めているものの、新規の受け皿確保が追い付いていないことが大きな要因と考えられるとのことです。 

また、3位の中央区は、待機児童の数でも首都圏エリアで3位(197 人)に位置しています。

中央区では湾岸エリアの開発に伴い、 20 年間で5歳未満の人口がなんと3倍以上に急増しているそうで、保育施設の整備が追い付いていないことも要因と考えられるとのこと。対策が急がれます。

待機児童数ワースト5

2019年度、2018年度の首都圏エリア待機児童数ワースト5は以下の通りです。

2019年度

1位:東京都世田谷区(470人)
2位:埼玉県さいたま市(393人)
3位:東京都中央区(197人)
4位:東京都調布市(182人)
5位 東京都江戸川区(170人)

2018年度

1位:東京都世田谷区(486人)
2位:東京都江戸川区(440人)
3位:千葉県市川市(385人)
4位:東京都目黒区(330人)
5位:埼玉県さいたま市(315人)

2019年度の首都圏エリアの待機児童数は、前年度10,090名から7,086名となり、約30%減で、全体数としては減少しています。

とはいえ、343自治体のうち33自治体で前年度から待機児童が増加しています。待機児童対策が奏功している自治体がある一方で、なかなか解消に向かわない自治体も多いのが現状のようです。

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