イラスト:上田 耀子

自分より妻のほうが収入が高い。友達が多くていつも楽しそうに出かける。こんな劣等感から浮気や不倫に走る夫がいますが、別の女性と遊ぶことで「妻より上」の気分を味わっても、結局バレれば別居や離婚の未来が待っています。

こんな夫は特に浮ついた心が漏れやすく、妻に気づかれるのも早いのが現実です。

承認欲求を間違った方向で満たそうとする夫はどうなるのか、リアルをご紹介します。

妻と向き合えないのが最大の弱さ

1:「趣味を楽しんでいるのが許せない」

38歳のある女性は、在宅で仕事をしながら2人の子どもの育児や家事など、一生懸命にこなしていました。

外で働く夫は「妻が苦労するのは当然」と平気で口にする男性で、妻の負担が大きいことにまったく頓着していなかったそうです。

妻は、「話しても反発しかされないから」とそんな夫を見限り、収入を上げることと家庭を維持することに集中していました。

妻には、ヨガ教室に通う趣味があります。

平日の夜しか開かれないレッスンで、これだけはと妻は夫に頼み込んで出かけていました。

子どもたちのお風呂を済ませ、晩ご飯の準備もし、文句を言われないように部屋を掃除してから出て、レッスンが終われば飛んで帰る。

それでも、夫は「いいよな、遊んでいられて」と嫌味を言うことをやめず、それにも妻は黙って耐えていました。

そんなある日、夫のスーツをクリーニングに出そうとして、ポケットからラブホテルのレシートを見つけます。

特に丸めるでもなく普通に突っ込まれていたそれは、妻に見られる可能性など微塵も想像していないことがわかり、妻は「あ、これで夫の有責で離婚できる」と真っ先に思ったそうです。

それから注意深く証拠を集め、クルマのドライブレコーダーに浮気相手の女性との会話やラブホテルに入る動画があるのを確認してから、離婚を切り出しました。

当然、夫は「浮気なんて人聞きの悪いことを言うな!」と最初から怒りをあらわにしますが、そんな態度を見越していた妻は「否定するなら離婚調停を起こす。証拠も揃っているし、弁護士に相談して私の要求が通ることは確認している」と冷静に答えたそうです。

弁護士という単語にひるんだのか、妻の毅然とした態度に本気であることを悟ったのか、それから夫は「手のひらを返すように謝罪」します。

「お前がヨガ教室の人たちと楽しそうに電話していることとか、大きなイベントに出て充実している様子が憎らしかった」

これが夫の本音です。

自分にはそんな楽しみがない夫は、仕事や家事などをこなしながら外で輝く妻の姿を受け入れられず、そのストレスから会社の後輩に手を出したことを認めました。

「浮気しても、お前も外で楽しんでいるんだからいいじゃないかと思っていた」

その言葉を聞いたとき、妻は改めて夫の劣等感の深さに恐怖を感じます。

「不倫することで私より上って実感するの、どこまで歪んでいるのかしらね」

結局、妻は慰謝料と親権を手にして離婚、養育費の未払いが起こらないよう離婚協議書を公正証書にして、夫の元を離れました。

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