『オンラインPFF』ゲスト
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  • 『青~chong~』
  • 『1001のバイオリン』
  • 『隼』
  • 『無防備』
  • 『縄文にハマる人々』

自主映画の祭典“ぴあフィルムフェスティバル”を擁するPFFが立ち上げた新プロジェクト“オンラインPFF”。そのオープニングを飾る『PFF・オンライン映画祭』が、7月4日(土)からスタートする。

オンライン上で6日間、連日21時から配信される本映画祭。視聴するには、視聴券を購入して観る「PIA LIVE STREAM」、またはauスマートパスプレミアム会員であれば「uP!!!」より無料で視聴可能だ。(第6夜の『セノーテ』は「PIA LIVE STREAM」のみで配信)

映画の上映後には、妻夫木聡、池松壮亮、片桐仁、MEGUMI、眞島秀和、石川直樹といった豪華ゲストが登場し、各日トークショーを実施。ここでしか聞けない熱いトークに期待大だ!

世界中で途絶えてしまった“映画祭”上映の雰囲気と、作り手たちの映画に対する敬意や情熱溢れる姿を、今あらためてオンラインでお届けする『PFF・オンライン映画祭』。その見どころを徹底解説します!

【第1夜】『青~chong~』『1001のバイオリン』 李相日(映画監督)×妻夫木聡(俳優)

左:李相日(映画監督)、右:妻夫木聡(俳優)

PFF・オンライン映画祭の記念すべきオープニング回は、『フラガール』などで知られる李相日監督作品2本立て。

デビュー作『青~chong~』と、オムニバス映画『ブルーハーツが聴こえる』の一編『1001のバイオリン』を上映する。上映後は、李監督と妻夫木聡という日本映画界を牽引する映画人の豪華対談が実現!

日本映画界のキーパーソン3人のファーストステップに出会える『青~chong~』

『青~chong~』 ※PFFアワード2000グランプリ

PFFアワード2000でグランプリをはじめ4賞に輝いた『青~chong~』は、李監督が日本映画学校(日本映画大学)の卒業制作作品として発表。朝鮮人学校に通う高校球児の恋と青春がオフビートな笑いと共に描かれる。

注目すべきは、ここで3つの才能が劇場デビューを果たしている点だ。

ひとりはもちろん李監督。第30回日本アカデミー賞・最優秀作品賞にも輝いた『フラガール』をはじめ、妻夫木も出演し、数々の映画賞を総なめした『悪人』や『怒り』といった骨太な作品を生み出している、いまや日本映画界を代表する監督だ。

ふたり目は、撮影を担当している早坂伸。李監督と日本映画学校で同期の彼は近年ならば佐々部清監督作品や、斎藤工監督の『blank13』、井口昇監督の『惡の華』などを手がけ、現在名カメラマンとして大活躍中だ。

最後に、主人公の楊大成を演じるのは、いまや主演俳優としても名バイプレイヤーとしても知られる眞島秀和。ちなみに彼はPFF・オンライン映画祭の第2夜のゲストとして登場する。

日本映画のキーパーソンと言える彼らのファーストステップに出会える貴重な1本と言っていいだろう。

原発事故のリアリティにこだわった『1001のバイオリン』。妻夫木聡との本音トークにも期待!

『1001のバイオリン』

一方、『1001のバイオリン』は、ロックバンド、THE BLUE HEARTSの結成30周年をきっかけに、人気監督が同バンドの楽曲で共作したオムニバス映画の一編。

東日本大震災を契機に、東京に避難したものの心の整理がつかない福島第一原発の元作業員の心の軌跡をみつめる。

震災を描くにあたり、李監督は、被災と原発事故の爪痕がまだ残る現地でガイガーカウンターで放射線量を計りながらの撮影を敢行。リアリティにとことんこだわったという。

こうしてできた作品は、物語の世界にとどまらず、被災地に実際にただよう空気までが生々しく伝わってくるかのよう。

また、李監督にとっては自身が大きく飛躍するきっかけとなった2006年の『フラガール』以来、豊川悦司と再会を果たした作品にもなる。

果たして、この2本の作品を『69 sixty nine』『悪人』『怒り』で李監督とタッグを組み、『ジャッジ!』で豊川とも共演経験のある妻夫木はどう斬るのか?

また、このような状況下で今、あらためて映画作りに何を思うのか? 幾度も顔を合わせてきたふたりだからこそ意見をぶつけ合うことができる本音トークにも期待したい。

【第1夜】7月4日(土) 21:00~
上映:李相日監督作品『青~chong~』(※PFFアワード2000グランプリ)、『1001のバイオリン』
トーク:李相日(映画監督)×妻夫木聡(俳優)