JAPAN TRADITIONAL REVUE『WELCOME TO TAKARAZUKA -雪と月と花と-』/ミュージカル『ピガール狂騒曲』~シェイクスピア原作「十二夜」より~

11月20日(金)、宝塚月組の東京公演、JAPAN TRADITIONAL REVUE『WELCOME TO TAKARAZUKA -雪と月と花と-』と、ミュージカル『ピガール狂騒曲~シェイクスピア原作「十二夜」より~』が、東京宝塚劇場で開幕する。

年をまたいで2021年1月3日(日)が千秋楽という、変則的な日程での上演だ。

第1部は、オーケストラが演奏する洋楽に乗せ(感染予防対策のため録音演奏)、着物姿の出演者が日本舞踊を踊り、歌う、宝塚の伝統的な日本物レビューで、今回は雪、月、花の3つのテーマに合わせ、それぞれビバルディの『四季』より「冬」、ベートーヴェンの『月光』、チャイコフスキーの『くるみ割り人形』より「花のワルツ」と、クラシック音楽がうまく使われている。

作・演出は植田紳爾。坂東玉三郎が初めて宝塚作品の監修を務めるのも話題になった。

暗転から柝の音と同時に照明が入る、鮮やかな“チョンパ”の幕開きに続き、「雪」では、日本物レビューには欠かせない日舞の名手、専科の松本悠里が至高の芸を見せる。松本はこの公演を最後に退団が決まっていて、これが見納めになるのは寂しい。

「月」は、『月光』をボレロにアレンジし、トップスターの珠城りょうとトップ娘役の美園さくらを中心とした月組生が見せる壮大な群舞。「花」では、鏡を効果的に用いた演出で、月城かなとが男役の誕生を表現する。