「子どもの甘えは、どんな風に、どこまで受け止めていいの?」

そんな迷いをお持ちのママは少なくないようです。

特に、小学校入学以降は環境がガラリと変わり、子どもも体が大きくなり日々しっかりしてくるので、迷いが大きくなるのでしょう。どんな子も、親に甘えて成長していきます。

ただ、よく言われるように「甘やかし」と「甘えさせ」は違います。ついやってしまいがちな「甘やかし」の例と、おさえておきたい「甘えさせ」のポイントについてお伝えします。

子どもの成長を妨げ家族仲に悪影響を及ぼす「甘やかし」

「甘やかし」は、『子どものために』というよりは『親側の都合』で行われるものです。子どもの精神的成長を妨げ、家族仲にも悪影響を及ぼします。

ついやってしまいがちな甘やかしの代表例を3つお伝えします。

1.物を過剰に買い与える

子どもに「これ買って!」と言われたらすぐ買い与える。流行りのものなどを率先して買い与える。

このように、親が子どもに物を過剰に与えてしまうのは、子どもに対しての自信のなさから来ていることが多いようです。「一生懸命子どもに向き合っている」という自信が持てないから、物を与えることでカバーしようとしているんですね。

子どもの方にしても、物を与えられるよりも、本当は「もっと構って欲しい」「自分を見て欲しい」「ママ(パパ)と一緒に遊びたい」と思っているかもしれません。

そのことを考慮せず与えてばかりいても、子どもの心は満たされません。むしろ寂しい思いが増していくことになります。

2.子どもが悪いことや迷惑なことをしても叱らない

これも1と同様、親の子育てに対する自信のなさから来ていることが多いです。

子どもに対して何らかの負い目があるから、「これぐらい、まあいいか」と、許してしまうんですね。子どもと嫌な空気になりたくない、なるべく穏便に過ごしたいという思いもあるでしょう。

しかし、「悪いことは悪い」と親が子どもに立ちはだかってビシッと叱らないと、子どもはやっていいことと悪いことの区別がつかないまま育つことになります。

また、この場合も、子どもは親に構って欲しくて悪いことや迷惑なことをやっている場合が少なくありません。

それを親がスルーしてしまうと、子どもの行動がますますエスカレートしていくことも考えられます。

3.子どもの代わりに子どものことをやる

子どもの代わりに、本来は子ども自身がやらなければならないことを親が先回りをしてやってしまう。あるいは手伝ったり、答えを与えてしまう。

これは、親が「自分がやった方がはるかに早いし楽だから」ついやってしまっていることが多いようです。「子どもが恥をかかないように」という理由もあるでしょう。

中には、子どもの学校や友人関係のちょっとしたトラブルにまで首を突っ込み、問題解決に乗り出す親もいます。

そうやって何でも親が代わりにやっていると、子どもはなかなか精神的に成長できません。

子どもの自信も、自立心の芽も摘んでしまうことになります。