『あの頃をもう一度』 © 2021 Disney. All Rights Reserved. 全国の劇場にて『ラーヤと龍の王国』と同時上映中

ディズニー長編最新作『ラーヤと龍の王国』と同時上映されている、ディズニーの新作短編映画『あの頃をもう一度』。

圧倒的な映像美、胸を打つ音楽、一流のダンスパフォーマンスに、自然と涙があふれる温かなストーリー。

たった7分間にギュッと詰まった"エモさ"の理由を、様々な観点から紐解いてみたいと思います。

5年ぶりの新作短編作品

『あの頃をもう一度』は、年を重ねても決して色褪せることがない人生の喜びや輝きを、極上のダンスや音楽で教えてくれる、感動のダンス・ファンタジー。

BTSの振り付けでもその名を知られる、夫婦ダンサーのケオネ&マリ・マドリッド が担当する、劇中のダンスパフォーマンスも素晴らしく、映像クオリティと並び、芸術的な観点でも現在最高峰の作品となっています。

主人公は、年老いて悲嘆に暮れた様子の男性と、心はまだまだ若く、明るい彼の妻。

ある夜、不思議な雨に導かれ、2人でダンスをする喜びを思い出すとともに、若い頃の姿へと変わって行きます。

ヒートアップするダンスシーンから、徐々にすれ違う2人、思い出させてくれた、シンプルだけどかけがえのない気持ち、エンドロールでの後日談など、短編映画の良さがこれでもか!と詰まった作品でした。

作中に溢れる憧れときらめき

観ている途中から、何故かわからないけれど、涙が溢れて仕方ありませんでした。

感情の出どころは自分でもわからないんだけど、なんだかもう、止まらないんです。

おそらく、作中の老夫婦を自分と重ね合わせて見ていたのかな。

家族が増えたり、夫婦として長い時間を過ごすことによって、今みたいにはお互いを慈しんで、お互いだけを見ている時間は、そのうち減ってしまうかもしれない。

遠い将来、そんなふうに気持ちも変化してしまうのかなと考えたら、たまらなく寂しくなって。

例え長い時間、飽きるほど一緒にいたとしても、この2人のような気持ちは、決して忘れたくないな、と思いました。

きっと、年を重ねても、こんな素敵な老夫婦でいれたらなという、憧れときらめきが詰まっていたんでしょうね。

涙腺を絶えず刺激する、素晴らしい楽曲

兎にも角にも、終始楽曲が良過ぎるんです。

ダンスパートは、思わず体が動いてしまうような、ノリの良さとエモさ。

でもその中にも、どこか切なげな旋律が散りばめられていて。

物語の終盤、夫婦が今の関係を見つめ直すパートでは、心の琴線に訴えかけるような美しいメロディーがもう、刺さる刺さる。

全編通して台詞もなく、言ってしまえばただ、主人公2人がずっと踊ってるだけなんです。

ですが、緩急がありながら切なさとノリの良さを行ったり来たりする極上の楽曲と、映像の美しさも相まって、『ラ・ラ・ランド』のようなエモさを感じることができて、もう泣きっぱなしでした。

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