子どもって、「お手伝い」が好きですよね。

「自分でやる!」と言って、なんでも自分でやりたがったり、親からするとハラハラするようなことまでやろうとしたりします。

つい、「ダメ!」「危ないから!」とやめさせようとしがちですが、うまく「お手伝い」の習慣をつけることができれば、それは素晴らしいことだと思います。

親が見守りつつ、子どもにもできることからスタートして自信をつけさせたいもの。

石井由紀子さんの著書『こどもキッチン、はじまります。2歳からのとっておき台所しごと』では、タイトルの通り子どもが2歳からでもできる料理工程やレシピなどが紹介されています。

本書を参考に、親は「手伝ってもらえて、子どもの成長も感じられてうれしい」、子どもは「やりたいことをやらせてもらえて、親に喜んでもらえてうれしい」、そんなハッピーな「料理の時間」を過ごしてみませんか?

子どもに台所しごとをさせるためのコツとは

子どもというのは親のやることをよく見ていますよね。それは、物心ついていない赤ちゃんのときからそうです。

なので料理においても、まずは親が「やってみせる」ことからのスタートになります。

本書の著者で、親子料理教室「こどもキッチン」主宰の石井さんも、教室ではまず、「だまって、ゆっくり、やって見せる」ことを大切にしているそう。

2歳くらいだと、まだちゃんと最後まで見ていないのに「やるー!」と言ってどんどんやってしまう、ということも多いものですが、火や刃物などの危険なものだけ遠ざけて、とりあえず「はいどうぞ」とやらせてみるのがいいそう。

最初は「なんかちょっと違うけど……」と思うことも多いかもしれません。ですが、何回かやれば「ちょっとへんてこだけど、きっとこうしたかったんだな」と伝わる動きになってきたり、「だいぶ飛び散っているけど、混ぜているようだ」など、少しずつ意図にかなった動きになってくるはず。

危ないことや、意図と違うこと(混ぜるためのスプーンを投げるなど)をしたときだけ止めて、あとは「見守る」。これが一番のコツです。

子どもにもできる料理工程とは

1.たたく・つぶす

1歳くらいの赤ちゃんで、離乳食を食べるときにスプーンをガンガンと叩きつけていることがよくありますよね。

音がするのが楽しいのか、たたくことそのものが楽しいのか……大人としては、うるさいし、お行儀がよくないしで、「やめなさい!」と叱ってしまう場面です。

でもこの「たたく」という動作、料理にも登場しますよね。

子どもはたたくのが好きなので、この作業はうってつけです。

たとえば本書で紹介されている「きゅうりの海苔和え」のレシピでは、「きゅうりをまな板に置いてすりこぎでたたく」という動作が入っています。

このたたいたきゅうりをボウルに入れて、塩ひとつまみ、ごま油と米酢を入れて「まぜる」。この「ボウルに材料を入れて、まぜる」という動作も、すべて子どもにできることです。

そして海苔を「ちぎって」入れ、すりごまを加えて混ぜれば1品のできあがり。

ちぎるという動作も子どもは好きです。ハサミを使うのが好きな子であれば、キッチンバサミで海苔を切りたがるかもしれません。

我が家の2歳児もよく折り紙を細かく切っていますが、そんな動作が料理にも活かせそうですね。

2.まぜる

きゅうりの海苔和えの工程にも登場しましたが、「まぜる」というのは簡単で子どもも好きな動作です。

小さな泡立て器やスプーンを使って味噌汁の味噌をまぜる、ゴムベラや泡立て器でホットケーキの種をまぜる、などなど、さまざまな料理のシーンで出てくる動作なので、子どもにも手伝わせやすいです。

子どもはまぜる作業が好きなので、大人から見て「もうまぜ終えたな」と思って「もう終わったから、返してね」と言っても「まだやるー!」と続けたがることもよくあるそう。ここでポイントなのは、「子どもが自ら関わったことは、自ら終えるまで待ってみる」こと、と石井さんは言います。

特に2~3歳の子どもと一緒に作業するときは、「子どもの作るメニューが食卓にのぼってものぼらなくてもどっちでもよい」とすることが肝心だそうです。

子どもの「味噌とだし汁をまぜたい」という欲求が強くてなかなか終わらないのであれば、それは存分にやらせて大人は別で味噌汁を作ってしまい、子どもがまぜた味噌汁は翌朝にまわす、というくらいの柔軟性と「待ち」の姿勢が大事です。

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