田中大貴(アルバルク東京) 田中大貴(アルバルク東京)

10月25日・アリーナ立川立飛に集った2186人は幸福である。『2017-18 B1リーグ戦』アルバルク東京×川崎ブレイブサンダースの白熱した好ゲームを目撃できたのだから。

【チケット情報はこちら】

日本リーグ時代からのライバル対決は、開始直後からハイテンポな攻防となった。菊地祥平のレイアップ、アレックス・カークのダンクでA東京が幸先良いスタートを切れば、川崎は長谷川技、辻直人の連続3Pシュートで逆転。さらにユニフォームを忘れる失態でスタメンを外れた初代Bリーグ得点王&MVPニック・ファジーカスを中心にしたオフェンスで川崎が1Qを28-16とリード。

いきなり12点のビハインドとなったA東京は慌てず騒がず。ジャワッド・ウィリアムズの連続3P、田中大貴の3Pを含む3連続得点で、2Q残り3分弱で逆転。しかし、残り37秒で篠山竜青がレイアップを決め、川崎が43-42と再度逆転し2Qは終了。

3Qも攻守が目まぐるしく変わる。残り30秒から川崎・野本建吾がフリースローを3本連続で外したのが影響し、A東京が66-64と初めてリードしてクォーターを終えた。

そして、4Q。藤井祐眞、ファジーカスの連続3Pで川崎がペースを握ると、A東京も田中の3Pやカークのダンクで逆転。そして残り46秒、ショットクロック寸前で放った田中の3Pが決まり、勝負あり。今季一発目のライバル対決は99-91でA東京が勝利した。

試合後、ルカ・パヴィチェヴィッチHC(A東京)が「選手みんなにおめでとうと言いたい。川崎のような強い相手にこれだけ点を取れるとは」と語れば、北卓也HC(川崎)も「負けて悔しいが、エキサイティングなゲームで見ていて面白かった」とキッパリ。

もちろん、指揮官は課題も忘れない。「オフェンスリバウンドを17本取られたのは余計」(ルカHC)、「辻の3Pは1/5だが、入らなくても打つべき。入るから打つではシューターではない。入らなくても打つ。そのメンタルが必要」(北HC)と反省を口にした。

ビッグショットを決めた田中も「大事な試合に勝ててうれしい。最近あまりチームに貢献できてなかったので、貢献できてよかった」と語りながらも、「25点ですか。ファジーカス選手は40点取っているので、それくらい取れる選手になりたい」と次を見据えた。

これでA東京は8勝1敗で東地区1位を守り、川崎は6勝3敗で4位のまま。勝者も敗者も、確かな自信とより強くなるための教訓を得て次の試合に臨む。A東京は10月28日(土)・29日(日)・富山グラウジーズとアリーナ立川立飛で対峙し、川崎は10月27日(金)・28日(土)に新潟アルビレックスBBをトッケイセキュリティ平塚総合体育館で迎え撃つ。どちらのチケットも発売中。今から次の川崎×A東京が楽しみである。