ブライアン・テイラー監督

名優ニコラス・ケイジが地獄の炎で悪党どもを焼き尽くすダークヒーローを演じるアメコミ原作アクションの続編、『ゴーストライダー2』のブライアン・テイラー監督が、命知らずのケイジとの仕事を回想するとともに、ハイテンションな作風を生み出す秘訣を語った。

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悪魔と契約して“ゴーストライダー”を宿してしまった主人公ジョニー・ブレイズ(ケイジ)が、体の中に巣食う闇の力と闘いながら、最強の敵に立ち向かう本作。全身炎の主人公が暴れ回る超絶アクションの連続で、共同監督マーク・ネヴェルダイン監督と生み出すハイテンションな作風も健在! その撮影は“アドレナリン”が出まくりの、楽しい時間だったという。「まったく冒険だったよ! 毎日無傷で過ごせたことは、はっきり言って奇跡だよね。日々挑戦の連続で、ロケ地も東欧の奥深く。トルコの南部では初めてカメラを観る人もいたよ。でも、楽しかった一番の理由は、主演のニコラス・ケイジだよね(笑)!」。

前作から引き続き主人公を続投したケイジにとって、復讐の妖精“ゴーストライダー”も演じる一人二役は今作が初。その上、バイクスタントも自分で務め、CGでドクロ化するにもかかわらず、ドクロメイクで撮影を続け、その気合いはハンパない! 「僕たちは面倒臭がりなので、スタントマンを使うと顔を加工する仕事が増えちゃうから(笑)」とケイジの奮闘に感謝(?)した上で、「ニックもジェイソン・ステイサムも怖い者知らずの野郎たちで、僕たちが何も言わなくても火の中にダイブするような野郎たちさ(笑)。スタントができる俳優って、本当に肝がすわっていると思うな」と高いプロ意識に独特の表現で敬意を表していた。

今や有名になったおかげで、「スタジオで撮るようになったので、CGで処理することがある」と多少の恩恵があるものの、「ニックに火を点けられなかったこと以外は、昔ながらの手法で撮った。点けたら面白かっただろうね(笑)!」と物騒な発言で、映画作りのスタンスには変わりがないことをアピールするテイラー監督は、「映画ファンは、危険なことを察知するものだ。だから、自分もカメラも危険にさらすことで、観ている人に伝わるはず。それは確信していて、今後も変わりはないね」とハイテンション作品を撮っていくことを宣言! すでに次回作のアイデアも無数にあるとか。“燃焼系”監督の進撃は止まらない!

『ゴーストライダー2』

取材・文・写真:鴇田 崇