宮藤官九郎監督

宮藤官九郎監督の長編劇場映画3作目となる『中学生円山』が完成。24日に行われた報告会見に宮藤監督をはじめ主演の草なぎ剛(SMAP)、平岡拓真、遠藤賢司、仲村トオル、坂井真紀が出席した。

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妄想でいっぱいの中学生・円山、謎のシングルファーサーに殺人事件と小さな団地を舞台に巻き起こる事件をコミカルに描き出す。『少年メリケンサック』以来となる新作の完成にこぎつけた宮藤監督は、中学生の性への妄想というテーマを踏まえ「映画を観た方に『よくやらせてもらえたね』と言われます(笑)。ありがとうございました」と感慨深げに語る。

その宮藤監督とは初タッグとなった草なぎは「新しい一面、引き出しを引っ張ってくれた」と監督に感謝。「楽しんでいただける作品になったと思います。最初に台本を読んだときは正直、内容はほとんどわからなかったけど(笑)、直感的に面白い作品になると思った。愉快で笑えて泣ける映画です!」と自信をのぞかせた。

仲村はこれまでにない姿を見せているが、出演にあたって「躊躇はありましたね」と述懐。「脚本は面白かったけど、唯一、気になっていたのが妄想の中の衣裳。あまりにすごいものだったら(出演を)あきらめないといけないかなと思ってました」と語るが、実際にはかなり奇抜な衣装に身を包んでいる…。妻を演じた坂井からは「かっこよかったです」、さらに宮藤監督からも「素晴らしかった。体のキレがすごくてさすがでした」と絶賛され、微妙な笑みを浮かべていた。

そしてタイトルロールの円山を演じた平岡。当初は違うタイトルだったそうだが「驚きましたし、すごくうれしかったです」と語る。劇中、文字通り裸で思春期の中学生を熱演するが「撮影中は気にならなかったけど、(完成した)映画を観て『自分、何やってるんだろう?』って思いました…(苦笑)」と少し恥ずかしそう。

宮藤監督からは「いま本気出さないでいつ出すんだよ!」という叱責や、リラックスのために「本番直前にアソコを触ってから演技に臨め!」などといった珍指令まで飛び出したとか。監督は「中学生ですからね。ビシッとやらなきゃナメられますから。高校生には怖くて言えないですよ(笑)」と振り返るが、側でその姿を見ていた草なぎは「本気でしたよね。この年で前貼りひとつで女の子の前に立つ…。僕がその年だったらできなかったと思う。本当に頑張ったと思います」と惜しみない称賛をおくった。

『中学生円山』
5月18日(土)、全国公開