(左から)浅野忠信、二階堂ふみ、高良健吾 (C)「私の男」製作委員会

直木賞を受賞した桜庭一樹のベストセラー小説を、浅野忠信主演、熊切和嘉監督で映画化する『私の男』に高良健吾が出演することが発表された。高良が熊切作品に参加するのは初となる。

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映画は、北海道紋別を舞台に、孤児となった少女・花と、彼女を引き取ることになった遠縁の男・腐野淳悟の禁断の愛を描く。主人公の淳悟を浅野が、花を『ヒミズ』などで知られる二階堂ふみが演じるほか、物語のキーパーソンとなる親戚・大塩を藤竜也が、高良は、東京に移り住んだ淳悟と花と出会い、ふたりに翻弄される尾崎美郎を演じる。

高良は「熊切監督と初めてお会いしたのは『M』(2007年)でロッテルダム国際映画祭に行った18歳の時でした。もともと監督の作品のファンだったので、今回『私の男』の現場に呼んでいただいて本当にうれしいです。撮影中に監督から『いいっすね!』といわれると『熊切組で芝居しているんだ』と実感が沸いてきました」とコメントを寄せている。

熊切監督は「今回の作品は季節を分けての長期撮影、そして、内容が内容なだけに、俳優に絶対に恥をかかしてはいけない、最後まで心中する覚悟で愛し続けることが出来るか……大げさに言うと、そんなことを考えました。日々、素敵な共犯関係を築いています」と語っている。

撮影は“冬編”として、ふたりの過去を描く上で必要不可欠な“流氷”を待って1月20日から北海道・紋別でスタートし、ウトロの撮影現場には原作者の桜庭も訪問した。さらに“春編”として、4月11日から紋別で撮影を再開。4月25日より東京に移り、5月3日にクランクアップした。熊切監督は、本作のシーン別に16ミリ、35ミリ、デジタルと撮影機材を使い分けることで、北海道の雄大な自然を多角的に捉えているという。作品は年内に完成予定で、2014年の公開を目指す。

『私の男』
2014年 全国ロードショー