撮影/須田卓馬

現代を生きる女性の“今”を、リアルに描く超人気漫画『明日カノ』こと『明日、私は誰かのカノジョ』(をのひなお作/Cygames連載・小学館より単行本刊)。傷を抱えながら生きる各キャラクターの心情が、多くの読者の共感を呼んでいる。

2022年3月末現在で単行本の累計発行部数は300万部を突破、MBS/TBSドラマイムズ枠で実写ドラマがスタートし、その勢いは止まらない。

元々原作の熱烈ファンであり、ドラマでは主要キャラクターの1人である「ゆあ」を演じる「=LOVE(イコールラブ)」のメンバー・齊藤なぎささんに、作品の魅力や撮影秘話などを語ってもらった。

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原作ファンだからこそ、同じファンの方に認めてもらえるような「ゆあちゃん」になりたかった

撮影/須田卓馬

──齊藤さんはもともと、『明日、私は誰かのカノジョ』のドラマ化が決まる前から、原作の大ファンだったと聞いています。

大好きです!単行本はすべて、何回も読み返しました。

──ドラマでは主要キャラクターの1人である、田舎で辛い生活を送った後、東京に流れて歌舞伎町で風俗嬢として働く「ゆあ」を演じます。この役はオーディションで決まったんでしょうか?

オーディションを受けさせていただきました。合格したと聞いたときは本当にうれしかったです。それと同時に、家庭環境や、お仕事に対して複雑な事情を抱えているキャラクターなので、演じるとても難しそうだなと感じていて。

私も原作ファンだからこそ、他の原作ファンの方々に認めてもらえるようなゆあちゃんになれるか不安でした。

──齊藤さんの中で、ゆあちゃんはどんなキャラクターでしたか?

ゆあちゃんにしか彼女自身の気持ちは分からないですけど、大事な人を失って、親友や親ともうまくいかない環境の中で、寂しさを通り越してもう何も感じなくなってしまったのかなと思っていました。

──可愛い見た目と裏腹に、心に闇を抱えていますよね。ホストにハマった仲間同士だった萌ちゃんのことを、切り捨てるシーンもすごかった。

感情的なのに、ちょっと冷めた部分もありますよね。

あんなに仲が良かった萌ちゃんのことをホスト仲間ではなくなった瞬間に切り捨てる、あの気持ちの切り替え方は心が痛かったです。

──ただ、ゆあちゃんは好きなことに対する覚悟が、確固としています。

そうですね、ホストのハルヒのことを好きではあるけど、“担当(※指名したホストのこと)”として好きというか。一線引いているところがカッコいいなと思います。

ハルヒに「プロ意識ちゃんと持てよ」って言うところとか、すごく好きです。