イ・ホンギ(FTISLAND)

ホスピスを舞台にした感動作『フェニックス〜約束の歌〜』で初主演を果たした、人気アイドルグループFTISLANDのメインボーカル、イ・ホンギが、その脚本を初めて手にした当初は出演をためらったが、観る人が勇気を得るような完成作に仕上がったことを報告した。

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ホスピスで社会奉仕活動をすることになったわがままなトップアイドル、チュンイ(イ・ホンギ)が、クセ者だらけの患者たちがメンバーのバンド、“フェニックス”の面倒をみる過程で、生きることの本当の意味を知る姿を描く。数多くの脚本を読み、本作を映画初主演作に選択したイ・ホンギだが、「最初は不安でした」と正直な心境を明かす。「ホスピスを知らなかったことや、1回も経験したことがない内容が多かったので、止めようかなとも思いました。でも僕の人生や観る人の心に残る、意味がある映画になるような気がして、出演を決心しました」。映画が完成した今、出演して心底よかったと感じているという。

そして自身もトップアイドルだけに、シーンによっては「演じやすかったです(笑)」とも。「最初のクラブのシーンなどは普段の自分のままなので、地元の友人たちも納得の演技です(笑)。ただ、主人公がホスピスに行った後、成長して大人になる過程の演技が難しかったですね、彼は大人になるけれど、本当の僕はそうじゃないから――」。ナム・テクス監督と何度も相談を重ね、主人公のリアルな心情を表現する工夫を試みたことを回想する。

また、この初主演作の公開と時を同じくして、3rdアルバム『RATED-FT』をリリース。15日(土)にはツアー「FTISLAND Arena Tour 2013 〜FREEDOM〜」も始動。7日には本作のオフィシャル・フォトブックも発売に。ファンにはうれしいニュースが続くが、「新しい面が出ていけばいいなと思います」と本人も意欲的だ。その精力的な活動のスタートを切る初主演作にイ・ホンギは熱いメッセージを寄せる。「僕は大切な家族や友人たちのことを考えました。そして、自分の人生をどう生きるかというテーマもあります。後悔する人生はおくりたくないですよね。そのためにも自分が本当に目指したいこと、自分が本当になりたい姿のために頑張ろうと僕自身、思いました。皆さんにも感じてほしいですね」。

『フェニックス〜約束の歌〜』
公開中

取材・文・写真:鴇田 崇